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お知らせ

ワークプレイスにおける従業員の「こころの動き」を測定できるスマートフォンアプリを共同開発しました

2016.10.18

当社は、理研ベンチャーである株式会社Kokorotics(本社:兵庫県神戸市/代表取締役社長:片岡洋祐)とともに、ワークプレイスでの従業員の気分・心地の微妙な変化を測定できるスマートフォンアプリ「KOKOROスケール for Workstyle」を共同開発しました。
当社はオフィス移転に伴うワークスタイル変革の一環として、同アプリを用いた調査を行い、アンケート調査等ではわからない従業員のリアルな「こころの動き」を捉え、働き方の見直しに活かしています。

スマートフォンアプリ「KOKOROスケール for Workstyle」とは

● 概要
「KOKOROスケール」は、理化学研究所・片岡洋祐博士が脳科学の知見に基づいて開発した気分・心地の測定ツールです。脳内物質「ドーパミン」「セロトニン」の働きに基づく気分尺度(安心感と不安感、やる気と無気力など)を横軸および縦軸にした4象限マトリクスで人の心の動きを捉えます。

<参考動画> https://youtu.be/bCxJeXDZ2aA

「KOKOROスケール for Workstyle」は、「KOKOROスケール」をオフィス空間での従業員の気分・心地の測定用にアレンジしたスマートフォン用アプリです。気分・心地を、仕事に対する「やる気」と働く環境の「快適さ」の2軸による4象限マトリクス上に入力するのに加え、「場所」「行動」「アハ体験(※1)の有無」を選択肢から選んで入力します。
1日数回データを入力することで、いつ、どこで何をして、どんな気分〔やる気・快適さ〕だったか、気づきやひらめきがあったかといったリアルな働き方の実態を捉えることが可能です。

※1:ひらめいたり、今までわからなかったことがわかったりすること。「なるほど!」「あ、そうか!」といった体験。

● 特長
人の気分・心地を把握する手法としてはアンケート調査が最も簡便で一般的でしたが、「KOKOROスケール for Workstyle」には、アンケート調査にない以下のような特長があります。

・1日の中の「こころの動き」を把握できる
人の気分・心地は1日の間に刻々と変化します。従来のアンケート調査は1日に何度も実施することが難しく、「こころの動き」の把握ができませんでした。「KOKOROスケール for Workstyle」では、そのときの気分・心地を直観的に数秒程度で簡単に入力できるため、数時間ごとのデータ取得も可能であり、気分・心地の変化の推移、「こころの動き」が分かるようになっています。

・微妙な気分・心地を定量的に把握できる
アンケート調査では設問に対して選択肢で回答していく方式のものが一般的です。言葉の選択肢 (例:ない・ときどきある・よくある)で回答する場合、微妙な感覚の差を捉えられませんでした。また自由記述では直観的な感覚をそのまま言語で表現すること自体に難しさがあります。「KOKOROスケール for Workstyle」の場合、マトリクス上に直観的に入力されたデータをすべて実数で取り扱うため、微妙なこころの変化を数値で捉えることができます。

・主観的な気分・心地を科学的に把握できる
これまで気分や感覚などは、主観的でさまざまな要素によって影響を受けやすいとされてきましたが、「KOKOROスケール for Workstyle」で繰り返し入力してもらった値を統計的に解析することで、個人の気分変化の特徴、同じ性別や年代の人々など、集団としての傾向などを科学的に把握することが可能になります。

なお気分・心地を捉える手法として、センサーを用いて行動を解析したり、心拍や脳波を計測したりするものがありますが、こうした手法では客観的データはとれるものの、必ずしも主観的な気分・心地を正確に推定できるわけではありません。また調査の実施に大掛かりな機器が必要になる場合が多く、装着すること自体が気分・心地に影響を与えてしまうため、仕事中や日常生活の中での「こころの動き」を手軽に、そして正確に捉えることが難しい面がありました。

「KOKOROスケール for Workstyle」は時間軸に沿った人のリアルな働き方(=いつ、どこで何をして、どんな気分だったか)を定量的に把握できます。一般的なアンケート調査だけではわからない実態の把握によって、問題・課題の発見や具体的な改善提案につなげることが可能です。

取り組みの背景と経緯

「こころを動かす空間創造のプロフェッショナル」である当社は、空間が「こころ」にどういった影響を与えるのか、空間と「こころ」の関係を捉えることで、より良い空間づくりにつなげていきたいとの思いから、理化学研究所・片岡博士(2015年7月より(株)Kokorotics代表)と「KOKOROスケール」を空間の中で活用する方法について検討してきました。
一方、当社では本社移転の計画(2015年9月)があり、移転により働く空間が大きく変わることをきっかけにワークスタイル変革を進めようとしていました。このことから、空間と「こころ」に関する調査のパイロットプロジェクトとして、本社移転に伴うワークスタイル変革の効果測定に「KOKOROスケール」を活用し、自らのオフィス空間で従業員の「こころの動き」を定量的に測定することに挑戦することとしました。
ワークスタイル変革のねらいである知的創造性(クリエイティビティ)と業務効率の向上を念頭に「KOKOROスケール」にアレンジを加え、「KOKOROスケール for Workstyle」の開発に至りました。

丹青社本社での調査について

● 調査概要
移転前後それぞれ2週間ずつ「KOKOROスケール for Workstyle」による測定を実施し、移転前後を比較することで効果測定を試みました(移転前:2015年7月15日~29日 移転後:2015年11月11日~25日)。調査対象者には社員80名を選定し、調査期間中、「KOKOROスケール for Workstyle」に1日7回、そのときの「気分(やる気・快適さ)」「行動」「場所」「アハ体験の有無」を入力してもらいました。

● 調査結果の一例
「こころの動き」と場所・行動や調査対象者の属性を組み合わせることで、アンケートからはわからないさまざまな情報が得られました。

今後の展望

当社では、調査の結果を活かしながら、引き続きワークスタイル変革を進めることに加え、お客さまのワークプレイスの空間づくりの提案にもつなげていけるよう、継続的な改善と検証を続けてまいります。
また当社とKokoroticsは、それぞれの業務領域に関わる専門力を活かし、今後も幅広く連携・協業し、ワークプレイスだけでなく、店舗や博物館、ホテルや空港等、様々な空間についても、「こころの動き」を把握する同様の取組みを検討していきます。
「こころを動かす空間創造」を追求し、空間を利用する人に感動や安らぎをもたらし、お客さまの事業の成功につながる、価値ある空間創造に取り組んでまいります。

■ 株式会社Kokoroticsについて

ココロを科学する会社Kokoroticsは、主観的気分測定ツール「KOKOROスケール」を用いた評価システム等の開発、販売、コンサルテーションを行います。気分・心地の微妙な変化を数値化する手法により、従業員等の心理状態をリアルタイムに把握し、気持ち・気分の変化パターン解析や予測から、生活や仕事での気分やモチベーションの改善策を講じるサポートをいたします。

本社 :兵庫県神戸市中央区港島南町1丁目6番地5号 国際医療開発センター 5-9 〒650-0047
設立 :2015年7月1日
資本金:200万円
許可・登録:理研ベンチャー(国立研究開発法人理化学研究所の研究成果を中核技術として起業し、一定要件を満たすことで理研から認定を受けた企業)
URL  :http://kokorotics.com