

格子をモチーフに「行灯」の考え方を提案。
コンビニにも差別化が求められている時代。商品構成とともに、周囲の環境に合わせたデザインのあり方が模索されています。オフィス需要が見込まれる東京ミッドタウンの地下1階に位置するセブン-イレブン東京ミッドタウン店では、「和」のホスピタリティが店舗設計のコンセプトとして求められました。そこで私たちは、和のイメージを的確に伝えてくれる格子をモチーフに、木の質感を活かした売り場づくりを提案。デザインテーマは「行灯」です。グレード感ある和のテイストを生かしながら、こぼれる光が暖かそうな夜の目印となる。まさにコンビニにふさわしい象徴的なファサードを生み出すことができました。
話題性も高く、大きな反響を呼ぶ店に。
行灯をイメージしたファサードに加え、レジまわりにも格子のデザインをほどこし、照明も工夫。さらに木のカウンターを設置し、床にセラミックタイルを貼ることで、より落ち着いた雰囲気をかもし出しています。他のセブン-イレブンと同じ構成でありながら、グレード感を演出。メディアで話題になるなどお客様からも大きな反響を呼びました。関係各方面からも高い評価をいただき、コンビニ店として新風を巻き起こすことができました。

さらに広がったデザイン、施工の可能性。
クライアントのニーズに合致しているかどうかを見守りながら、質の高い仕事にまとめていくのが営業としての役割です。時にはお互いに職種を超えて、各々の視点で意見を言い合えた仕事でした。これをきっかけとして、デザイン、施工ともに可能性がさらに広がりました。また、通常店舗の仕事を通して事情を知っているからこそ、ベストパフォーマンスを提供できたと思います。お客様、エンドユーザーの方々にも評判は良く、ニーズに合致した仕事ができたのではないかと思うと共に、このような成果をだすことが、次の仕事につながると信じています。今後も立地によっては色々な出店形態があり、様々な試みが考えられます。丹青社だから、できる仕事を模索しつづけます。
モダンデザインの中に溶けこみながら主張する「和」を表現することが狙いだった。
様々な制約があるなかで、いかにいいものを創るか。手探りしながらでしたが、とても楽しく仕事をさせていただきました。ポイントは行灯をテーマにしたことで、これを表現するために格子を作りました。レジのまわりにも木の質感を配したのは、利用者の視点をもう一度「和」に向けようと狙ったものです。ロゴをはじめ、店舗内からできるだけ日本語を排除しましたが、見た目の新しさに加えて、逆説的ながらモダンな「和」を表現するのに効果的だったと思います。このようにチェーン展開するクライアントに対して、新たなデザイン提案という形で、丹青社の付加価値の創造を行っています。
デザインの意図を理解し、共有して取り組む。
そもそも格子というものの位置づけ、そして見せ方について、設計と同じイメージを持つことが大切だと思いました。というのは、今回のような木工品はなかなか質が揃わないことが多いものですから、制作の意図を理解していれば、違う素材で機能を落とさずに、同じ見せ方を提案することができる場合があるからです。またビル内では、不燃材やシックハウスに関する防災・法制上の制限や夜間の作業での制約など、段取りが大変でした。それでも、店舗の写真を撮っている人を見掛けたり、他のチェーン店でも引き合いに出されるなど、注目の案件に関わることができたことは誇りに思います。