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【プロジェクトインタビュー】
アイケイ薬局 矢中店

毎年10月17日~23日の一週間は「薬と健康の週間」。
医薬品を正しく使用することの大切さ、薬剤師が果たす役割の大切さを広く伝えるための活動が行われます。
今回は、地域住民の健康を支える光あふれる調剤薬局『アイケイ薬局 矢中店』(群馬県)の空間づくりをご紹介します。
※PDFでニュースレター(2023/9)を見る(※所属・肩書は取材当時のもの)

撮影:御園生 大地

事例概要
群馬県内に5店舗を構えるアイケイ薬局。矢中店では、国が推進する調剤薬局の機能拡充や薬剤師の業務拡大に対応し、『かかりつけ薬局』として地域に根ざし、皆さまを広く支える工夫を盛り込んだ空間づくりを実現しました。来局された誰もが気軽に居心地良く利用できるよう、ユニバーサルデザインにも配慮しています。建築・内装のデザインのほか、コンセプトを反映したロゴ・名刺デザイン等のブランディングに至るまで、丹青社が一貫して担当しました。
事業主
株式会社サンアイエム企画
オープン
2021年5月
所在地
群馬県
業務範囲
建築および内装基本計画・デザイン・基本設計、ロゴ・名刺デザイン、全体デザイン監修、家具・店舗サイン・塔時計施工

地域に根ざし、健康を支える薬局へ

【POINT1】空間を見渡せる半円形の受付カウンターはおもてなし感を演出するほか、可動式パーテーションや通路、トイレ等とともにユニバーサルデザイン仕様に

【POINT2】「地域で一番の薬局」を目指す意を込め「一番星」を表現したロゴも新たにデザイン。局内外で展開し、全体ブランディングに寄与

【CLIENT INTERVIEW】
地域の方々に寄り添い、誰もが居心地良く過ごせる薬局になりました。

株式会社サンアイエム企画 代表取締役  小池泰博 氏

株式会社サンアイエム企画 代表取締役 小池泰博 氏
「地域の皆さまにとって居心地の良い、明るい空間をつくってほしい」と依頼しました。当初は旧店舗の増築を検討していましたが、服薬指導に加えて、さまざまな機能を盛り込んだ理想の薬局を実現するため、新築プランも考えていただきました。初めて新築のイメージを見た時に従来の薬局とは異なるインパクトのあるデザインで、コンセプトもとても共感でき、「これだ!」と思いました。地域の皆さまの健康維持をサポートし、健康寿命を延伸したい。そのためには普段からのコミュニケーションがとても大切です。地域に根ざし、皆さまに寄り添える新たな薬局のあり方を丹青社さんと一緒に模索し、来局された方々が使いやすく、思い思いに過ごせる、期待以上の空間ができあがりました。オープン後はお客さまとの交流も増え、仕事の幅も広がりました。職員一人ひとりの、一つひとつの想いが皆さまの健康につながる、という想いも込められたロゴデザインのとおり、スタッフの意識も高まり、改めて丹青社さんとご一緒できてよかったと感じています。

夜になると周囲をあたたかい明かりで照らす。「蛍の光のよう」と小池氏。

【STAFF INTERVIEW:1】
“みんなの和が家”をコンセプトに、 心も身体も健康になれる空間を目指しました。

丹青社  デザインセンター デザイナー  鶴谷真衣

丹青社 デザインセンター デザイナー 鶴谷真衣
調剤薬局としての機能を満たすだけではなく、地域の皆さまのもっと身近な存在になるように、「光と共に」というテーマを設け、自然光の入る大きな窓によって開放感のある空間づくりをご提案しました。身体の健康はもちろん、「健康な気持ちになれる」ことが大事だと思い、立地の特性も活かして、太陽の光をふんだんに取り入れられ光浴のできるデザインにしています。事業主様から地域の方々への想いを伺っていたので、皆さんがいつでも気軽に訪れ、リラックスできる場にしたいと考え「みんなの和が家-HyggeStyle-」というコンセプトを設定しました。建物も家を想起させるようなフォルムにしたり、ロゴデザインにも反映したり、コンセプトが全体のブランディングにつながっています。スタッフの皆さんも気持ちよく働けて、地域の方々をあたたかく受け入れ、一人ひとりの健康が地域全体の幸せにつながるように。そんな想いをデザインに込めました。

【STAFF INTERVIEW:2】
当事者の調査や意見、ディスカッションで実現したユニバーサルデザイン。

丹青社 文化空間事業部 プロジェクトマネージャー 橋爪晶平

丹青社 コマーシャルスペース事業部 プロジェクトマネージャー 橋爪晶平
社会的にも薬局に期待される役割が大きくなるなかで、地域の皆さんの健康を支える空間とはどんなものか、事業主様と何度もディスカッションを重ねました。旧店舗についてスタッフの皆さんにヒアリングし、ユニバーサルデザインのコンサルティングを専門的に行っている株式会社ミライロさん(※)にも調査に参画いただいて、具体的なプランを決めていきました。事業主様と一緒につくりあげた「誰にとっても居心地の良い空間」は、これからさらに求められる「地域に根ざした薬局」をつくる、ひとつのヒントになるのではないかと思います。※2018年より丹青社と業務提携

【STAFF INTERVIEW:3】
事業主様の想いを安全に具現化する。それが私の使命です。

丹青社 コマーシャルスペース事業部 制作 新井直之

丹青社 コマーシャルスペース事業部 制作 新井直之
さまざまな方が利用されることを念頭に、袖壁や机の奥行、棚の高さなど、多くの検証を重ねました。待合ソファ、チェアにはアルコールへの耐久性、耐摩耗性の高い生地・素材を選定しています。「地域のランドマークとして愛されるように」と設置された正面の塔時計は、直径2メートルほどあります。風や揺れの影響など、多くの条件をクリアしつつ、どのように軽量化できるか。素材や塗装方法の選定を慎重に進めました。安全を確保した上で、事業主様の想いが込められたデザインを形にするため、技術部ともやりとりを重ねて実現しました。

視線を気にせずゆっくりくつろげる待合ロビーは、カーテンで間仕切りが可能。健康情報の発信や体操教室など多目的に活用し、健康を介した地域コミュニティの中心になるような空間に

要指導医薬品や介護用品、健康食品、化粧品等を取り扱うスペースを拡充し、近隣住民の利便性を向上。商品説明やお肌のカウンセリングをきっかけに新たなコミュニケーションも創出

別途設けた個室相談室のほか、受付カウンターの袖壁に折り返しをつけるなど、プライバシーにも配慮。正面の入口と動線を分けた夜間受付は、感染症対策室も兼ねている。


動画「プロジェクトストーリー:OUR ANSWER」を見る

(YouTube「丹青社公式チャンネル」より)


※記載されている情報は、取材時点のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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