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丹青社の専門性を集結し、お客さまとワンチームで推進した
サントリー白州蒸溜所リニューアル

1973年の竣工から2023年に開業50周年を迎えた「サントリー白州蒸溜所」。昨年から実施しているリニューアルが2024年9月に完了しました。当社はサイト内の各施設の設計、施工を手掛けています。各職種が三位一体となり、お客さまや関係者の方々と信頼関係を築きながら進めることで、想いを具現化した本プロジェクト。施設に込められた想いや見どころについて、プロジェクト統括を務めた松岡さまと、当社の西山・中川の3名が語ります。

西山 健一(左)

株式会社丹青社 デザインセンター 文化・交流空間デザイン局 クリエイティブエキスパート
科学館、博物館、ミュージアムなど文化施設のデザイン・設計を数多く手がける。事業主のパートナーとして真摯に向き合い、ともに考えることで、事業主の想いと訪れた方の想いをつなぐお手伝いができるような空間づくりを心がけている。

中川 清治(中)

株式会社丹青社 商空間事業部 SE統括部 推進2部 推進2課 課長
2006年丹青社入社。チェーンストアなどの多店舗展開支援に特化したストアエンジニアリング領域の制作部門にて、アパレルや物販の店舗を数多く手がける。2022年より、全国チェーンの飲食店を担当するチームに移動し、現在に至る。

松岡 勇樹様(右)

サントリー株式会社 スピリッツ・ワイン開発生産本部 スピリッツ生産部 課長
2010年サントリーホールディングス入社。工場や本社開発部署で酒類の企画開発業務等に従事し、2021年にサントリー白州蒸溜所50周年プロジェクトのリーダーに就任。現在はスピリッツ工場の安全・環境・エンジニアリングを担当。

【1】サントリーの想いと姿勢を表現する蒸溜所リニューアル

  • 松岡 2023年にサントリーウイスキーが100周年、サントリー白州蒸溜所が50周年を迎えるにあたり、ブランド価値をより一層高めていくためのプロジェクトが発足しました。もともと丹青社さんにはサントリー白州蒸溜所の展示領域でお力添えいただいていた背景があり、今回の提案も素晴らしかったので、ぜひご一緒したいなと。

    西山 提案にあたって特に意識したのは、まずサントリーさんという会社のことを深く理解すること。施設全体で会社としての姿勢を表現したいと考えていたので、松岡さんが「サントリーとしてはこういう理由でこうしたい」という意見をしっかり発信してくださったおかげで、理解を深めることができました。

  • 松岡 短い納期の中で、こちらのリクエストを超えてくるご提案をいただき、本当にありがたかったです。営業の方も「松岡さんのために頑張ります」と言ってくださり、チームとして高い結束力でプロジェクトに取り組むことができたと思っています。

【2】営業・設計・制作が三位一体となり、チームで推進したプロジェクト

  • 中川 本プロジェクトは丹青社以外の関係者の方も多かったこともあり、コミュニケーションにはかなり注力しましたね。制作部隊としては、クオリティはもちろん安全面にも配慮しながら進める必要があり、納期がある中で何をいつまでに決める必要があるのかを西山さんや営業メンバーと連携しながら進めていきました。スピード感が求められる多店舗展開支援の業務経験が活きたと思います。

  • 松岡 西山さんが図面だけでなくパースなどの絵を見せてくださったり、営業の方が打ち合わせの際に「今日はこれを決めたいです」と目的を明確にしてくださったり、皆さんが三位一体となってプロジェクトを推進してくださったと感じています。

  • 西山 体験を通して来場者へ魅力を伝える事を意識していたので、文化施設での経験が活かせました。松岡さんをはじめとするサントリーの皆さまや、他の協力会社の皆さんを含めて「サントリーチーム」という雰囲気がありましたね。現場の空気もすごく良くて、今振り返ってもすごくいい仕事だったなと思います。

  • 松岡 今日こうして久しぶりに顔を合わせて話をしていますが、今でも戦友のような気分になりますもんね(笑)。サインに使用した花崗岩を現地まで一緒に見に行ったり、ビジターセンターのジオラマを制作するにあたって白州の森のイラストをもとに制作いただいたり、バードサンクチュアリの鳥の鋳物、テイスティングラウンジやフォレストテラスなど、どれも思い入れの深いものに仕上がりました。

  • 中川 工期の途中から、一部エリアを営業しながら改装を進めているタイミングあったのですが、お客さまの楽しそうな表情を見ながら制作を進める経験ができたのもとても嬉しかったですね。このプロジェクトに携わることができて良かったと心から思いました。

ずらりと並ぶ樽と原酒の香りが圧巻の貯蔵庫

ウイスキーの製造工程を、実物、映像、模型を組み合わせ、説明員の解説との相乗効果を企図した蒸溜棟

白州の森を再現するビジターハウス内のジオラマ

サントリーのウイスキーづくりを五感で感じられるものづくり棟

【3】50年先も愛される施設を目指して。

  • 松岡 おかげさまで、サントリー白州蒸溜所は多くの方から好評の声をいただいており、以前は集客に苦戦していた冬季も含めて予約が取りにくい状況が続いています。老若男女に長く愛される施設にしたいという想いがあるので、一人でも多くの方がサントリーのファンになってくださるように、これからもブランド価値の向上に継続的に取り組んでいきたいです。

  • 中川 プロジェクト発足当時、テイスティングラウンジは蒸溜所ができた50年前からそのまま使っているという話を聞き、私も「少なくとも50年後を見据えて取り組もう」という気持ちで施工に臨みました。サントリー白州蒸溜所のリニューアルを通じて、お客さまと真摯に向き合うことがいいものをつくることにつながると改めて実感できたので、今後もこの姿勢を忘れることなく精進したいと思います。

  • 西山 サントリー白州蒸溜所は、自信を持っておすすめできる施設です。どれも丁寧にこだわってつくったというのももちろんですが、それ以前に白州の森という場が本当に魅力的です。サイト全体でサントリーさんの姿勢を体現した施設になっているので、ぜひ足を運んでほしいと思います。

  • 紹介した施設

    サントリー白州蒸溜所

    事例概要
    「サントリー白州蒸溜所」開業50周年を機に、商品のさらなる品質向上や蒸溜所の魅力訴求を目指して行われたリニューアル。ビジターセンターやバードサンクチュアリ、蒸溜棟、ものづくり棟、見学貯蔵庫など施設内外の展示、各所サインリニューアルのほか、施設の見学コースも新設しました。
    事業主
    サントリー株式会社
    所在地
    山梨県
    オープン
    2023年10月
    業務範囲
    ディレクション、デザイン・設計、制作・施工、プロジェクトマネジメント
※PDFでニュースレター(2025/2)を見る

※記載されている情報は、取材時点のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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