CROSS TALK

デザイナー職対談

  • 竹島 光志郎

    デザイナー職2018年入社

  • 吉田 亜矢

    デザイナー職2020年入社

丹青社のデザイナー職とは社内外のプロフェッショナルとともに、最適な空間デザインを

竹島
デザイナー職は、クライアントからいただく要望から設計要件を整理し、デザイン提案や設計図作成を担う職種です。施工中も現場に赴き、設計図通りの仕上がりになっているかなど現場の方々と一緒に確認を行います。丹青社のデザイナーならではの特徴でいうと、社内はもちろんのこと、さまざまな専門分野の外部ブレーンの方々とチームを組んで空間を提案する機会が多いことですね。デザインの進め方はデザイナーに委ねられている部分が大きいので、クライアントの要件に合わせて社内外のプロフェッショナルに協力いただきながらベストな空間デザインを追求しています。
吉田
グラフィックデザイナー、イラストレーター、照明デザイナー、植栽デザイナー……さまざまな専門分野ならではの視点からアイデアをもらえるので、空間コンセプトへの解像度が上がってデザイン提案の幅が広がりますよね。最適な空間をつくるために、気になるブレーンさんについては社内に共有するようにしています。社風としても若手の声に耳を傾けてもらえるので、やりたい物件や一緒に仕事をしたい方がいたら積極的に伝えるようにしていますし、自分の「やりたい」を素直に伝えられる人は丹青社で生き生きと働けると思いますね。

満たせ、はみ出せ。

仕事をする上で大切にしていること空間の魅力を伝えるための一手間を忘れずに

吉田
竹島さんとは同じデザイナー職ですが、部署が違ってじっくり話すことがないので、ぜひこの機会に仕事をする上で大切にしていることを教えてください!
竹島
私はどんな案件でも必ず一手間を加えることを大切にしています。丹青社にはたくさんのデザイナーが在籍していて、仲間でもあり同時にライバルでもある。自分ならではの価値をつくるためには、他の人がやらないようなことを進んでやることが大事だと思っていて。例えば私の場合、デザイン提案の場に図面だけじゃなく、CGモデルや模型を持っていくようにしています。
吉田
クライアントに図面だけで空間を理解してもらうことが難しい場合もありますよね。
竹島
だからこそ理解してもらいやすい工夫ができると、相手に「この人はプラスアルファのことまでやってくれるんだ」と価値を感じてもらいやすいんだと思います。この間、あるクライアントとデザインの打ち合わせをしたとき、クライアント同士の意見が合わず、まとまらなくなってしまって。そこで次の打ち合わせで3Dプリンターでつくった模型を持っていった。そうしたらクライアントの中で空間イメージが明確になって、すごくスムーズに議論が進んだことがありました。
吉田
ただモノをつくって納めるのではなくて、コミュニケーションの過程もデザイナーとしての腕の見せ所ですよね。
竹島
プロセスの中でも付加価値を生むチャンスはたくさんあるんだなって、改めて感じましたね。吉田さんの大切にしていることはなんですか?
吉田
入社して間もない頃、先輩に言われた「実際に見たものしかデザインできない」という言葉を今でも大切にしていて、展示のテーマに関わるものは必ず現地を訪れて体験するようにしています。例えば、ある温泉街に観光案内施設をつくるプロジェクトに参加した時のこと。デザインするにあたって、実際に温泉に入ったんです。その時、湿気で曇った窓ガラスに誰かが指で描いた絵を見て「これだ!」と思って。そこで得たインスピレーションをもとに、観光案内施設の窓ガラスにフィルムを貼って再現しました。実際に体験したからこそ、温泉をリアルに感じられる空間に仕上がったんじゃないかと思います!
竹島
わかりやすく桶を置くとかではなく、実際に体験したからこその視点がデザインに落とし込まれていったんですね。

デザイナー職としてのはみ出し方付加価値を生み出す意識が、デザイナーとしての可能性を広げる

竹島
今回の採用サイトのコンセプトが「満たせ、はみ出せ」ということで、吉田さんはデザイナーとして“はみ出す”ために取り組んでいることはありますか?
吉田
先ほど竹島さんも「自分ならではの価値をつくらないといけない」とおっしゃっていましたが、入社してからそれを本当に痛感していて。丹青社にはデザインスキルの高いデザイナーがたくさんいて、その中で埋もれないよう自分の強みを持てるようにデザイン領域以外の知識を積極的に取りにいくように心がけています。最近では施工現場の方々と円滑にコミュニケーションを取るために、建物の構造や設備について勉強しています。自分で調べるのはもちろん、わからないことがあったらすぐにゼネコンさんや専門の協力会社さんに聞く。そうやって自分の領域外のことにも臆さず挑んでいくことが、“はみ出す”ことにつながるんだと思います。
竹島
挑戦したい領域やこういうプロジェクトをやってみたい!と声を上げれば、丹青社は柔軟に対応してくれる会社なので、自分がこれまで経験していないことにも挑戦しやすい環境ですよね。
吉田
そうですね。私はこれまで長期プロジェクトになることが多い展示系の空間を主に担当していて、デザイン提案から竣工まで継続して担当した経験が少ないんです。だからこそ、デザインを実際の空間に落とし込むための知識や経験をもっと積みたいと思っています。納期の短いプロジェクトもたくさん経験して着実にスキルアップしていきたいですね。
竹島
それでいうと私はいろんな領域のプロジェクトを担当することが多くて。展示ブースやオフィス、ミュージアム、船の内装……あらゆる空間デザインを経て、“はみ出す”のに大事なのは、どれだけ空間を使う当人になって考えられているかだと思います。
吉田
空間のつくり手ではなく使い手目線ということですね。
竹島
例えばクライアントから「10年使える展示施設をつくりたい」と言われた時、直近の使用イメージはあっても、5年後10年後に何を展示するかはクライアントですらわからない。グラフィック作品かもしれないし、モニターで映像を上映する可能性もある。そうなった時に自分が施設の運営者だったら展示できるものが限定される空間では不便に感じてしまう。だからあらゆる可能性を想像しながら、あらかじめどんな展示も可能な空間設計を提案しました。展示台のサイズを複数用意したり、物体でも映像でも展示できる仕様にしたり。空間としての機能を満たして満足するのではなくて、どうしたらもっと価値を感じられるのか、空間を使うつもりで考え抜いていればおのずと提案の幅が広がっていくと思います。
吉田
やはりデザイナーとしてどのように空間に付加価値をつけられるかが大事ということですね。これからもデザイン以外の面でも価値を生み出せるようなデザイナーに進化できるよう頑張っていきたいと思います!