PROJECT

空間演出の専門チームが仕掛ける、
自主実践型の研究成果発表イベント

超文化祭

PROJECT OUTLINE

空間演出の専門チームCMIセンターが仕掛ける、空間×テクノロジーの研究成果発表イベント「超文化祭」。若手メンバーを中心とした自主実践型のプロジェクトで、毎年さまざまなテクノロジーとアイデアを駆使したコンテンツが生み出されている。丹青社として前例のないこのプロジェクトはどのように生まれ、どんな未来を見据えるのか。プロジェクト統括である内田に話を聞いた。

自らテーマを設定し、
開発することで得られる多様な成果

CMIセンターは、丹青社における空間演出の専門チーム。「“こころが動く”を実装する。」をミッションに、アイデアとテクノロジー、多彩な個性と専門性の掛け合わせによって、空想力豊かな感動体験を創造している。その最大の強みは、新しいテクノロジーを活用したソリューションの開発から空間への実装までを一貫して行っていること。これまでも精力的なR&D(Research and Development)活動や多様なアライアンスによって、インタラクティブ情報閲覧システム「VisualTiles®」、空間データプラットフォーム「FAC+(ファクタス)」などのソリューションを生み出してきた。

ソリューション開発を加速させるための取り組みにも力を入れている。その一つが、2023年から継続している自主実践プロジェクトの成果発表イベント「超文化祭」だ。若手メンバーが中心となって自らテーマを設定し、実際にコンテンツを開発。社内外の関係者に向けて発表する、年に一度のお祭りである。超文化祭で生まれたコンテンツを起点に、実際のクライアントワークや新たなパートナーとの協業につながった例も多く、その意義は大きい。プロジェクト統括の内田は語る。

「超文化祭を始めるきっかけとなったのは、2022年に自主実践プロジェクトの第1弾として開発した『AIRエアホッケー』です。センサーやプロジェクションマッピングを活用した非接触のデジタルインタラクティブスポーツゲームで、コロナ禍だった当時における新しいコミュニケーションツールとして披露しました。これを社内外の方に体験いただいたところ、多くの方から好評をいただいたんです。その手応えから、自主実践の取り組みをスキーム化し、発表イベントという場をつくろうと生まれたのが、超文化祭というわけです。CMIセンターの有志メンバーで複数のグループをつくり、企画から開発までを自主実践で取り組んだ上で、超文化祭で社内外の方に体験いただく。楽しく切磋琢磨しながら、しっかりとコンテンツを完成させるという意味で、重要な機会になっています。ミッションとしては人材育成、共創・協業の拡大と開拓、技術向上、シーズ抽出の4つを掲げており、どの側面においてもいい成果が出ています。特に人材育成の面では、若手メンバーにとって貴重な体験になっていると思いますね」

CMIセンターの活動拠点である共創プラットフォーム「港南ラボ マークスリー[Mk_3]」で開催している点も、超文化祭の重要な要素だ。3面モニター、壁と床の2面に映し出せるプロジェクター設備、グリーンバックのある配信スタジオなどの設備があることで、それらを活かしたソリューション開発のアイデアを創出しやすいのだ。「取り組むテーマとしては、Mk_3の機材や環境を活かしながら、社会的に関心の高い技術や、事業可能性の高そうな分野を、グループ同士で被らないように選定しています。メンバーの特性や熱量を起点に生まれたソリューションも増えてきていますね。若手メンバーが中心となりながら、ベテラン社員がサポートして推進しています」

満たせ、はみ出せ。

満たせ、はみ出せ。

楽しく、プロ意識を持って、
ものづくりに没頭する

2023年の超文化祭では、ARゲーム×立体音響『清掃改獣カワシナン』、リアルタイム生成メディアアート作品『さようなら、こんにちは』をはじめ、6つのオリジナルコンテンツを発表。中でも、聴覚障がい者の日常を疑似体験できる『YU-MO』が好評を博した。ラボに設置された3面モニターを使い、ヒントを頼りに指文字を解読していくダイバーシティコンテンツだ。実際に聴覚障がいのある社員たちが開発に携わり、超文化祭での参加者案内も行った。2024年にはARと組み合わせてアップデートした『見つけて!YU-MO』を発表。企画・キャラクターデザインに加え、アプリとARのシステム構築もすべて社員が担った。

「『YU-MO』に関しては、聴覚障がいのある社員が自発的に開発に携わることで、多彩なコラボレーションを強みとするCMIセンターらしいコンテンツに仕上がったと思います。クライアントワークではなかなか発揮する機会のなかったスキルを活かせたり、新たな才能が開花したりと、若手もベテランも楽しみながら成長していますね。AR道案内アプリ『Walk to Mk_3』も好評で、実際に超文化祭に参加いただいたクライアントからすぐに案件の相談をいただきました。クライアントと勉強会を開いたりアイデアブレストを進めたりする中で抽出したニーズを踏まえて、2024年の超文化祭ではアップデート版も発表。お客さまの声やフィードバックを直接得られるという意味でも、とても意義のある機会になっています」

超文化祭は、丹青社としてもCMIセンターとしても前例のないイベントだった。見応えのある成果が生まれるのか、お客さまに足を運んでもらえるのか、案内やオペレーションは不備なくやり切れるか、予約システムはどうつくるか……立ち上げにさまざまな不安があった。それでも開催することを決めた理由について「その方が絶対に楽しいという確信があったからです」と、内田は振り返る。

「みんな本業もある中で取り組むわけですが、やはりプロなので。やると決めたら妥協せずにこだわり抜くんですよね。2024年に発表した没入映像コンテンツ『未来の遠隔検査システム テレプレくん』に取り組んだチームは、毎週のようにラボに集まって実験を繰り返して、何度もテストしてベストな方法を模索していました。他のグループのメンバーと意見交換したり、助け合ったり。その結果、『没入体験とは何か、どうすれば没入できるのか』というコツを掴めたんじゃないかと思います。イベント当日のオペレーションも自分たちで行うので、まさに文化祭という感じですね」

自主実践プロジェクトだからといって、つくるものに妥協はしない。むしろ、取り組むテーマも達成すべきゴールも自分たちで設定する必要があるからこそ、自分たちの責任でやり切らなければならない。しかし、実証実験には失敗がつきものだ。数々の壁を乗り越えてこそ、新しいソリューションが生み出される。発足時よりも自主的に手を挙げるメンバーが増え、年々クオリティに磨きがかかっているという超文化祭。今後のさらなる進化に、ますます期待が高まる。

満たせ、はみ出せ。

満たせ、はみ出せ。