テーマ
次の時代のニューノーマルなお店を考えよう
募集内容
近い将来、あなたが利用したいと思う次世代店舗のアイデア。
新たな体験を提供するデジタル技術(例えばICTテクノロジーを加えることで出来る新たな買い物体験や飲食方法)を取り入れた店舗や、サステナビリティをテーマにした(例えば、環境配慮を重視したり、人と人との繫がりを意識した)居心地の良さを感じる新感覚な店舗のアイデア。
※店舗の業種業態は問いません。自由な発想で提案ください。
※店舗全体のアイデア、もしくは一部分に特化したアイデアでも構いません。
※審査基準や審査員からのメッセージも参考にしてください。
審査基準
賞金
最優秀賞 1点 賞金50万円
審査員特別賞 5点 賞金各10万円
日程
募集期間 2021年7月21日~10月18日
一次審査 2021年10月21日〜11月4日 (書類審査)
最終審査 2021年11月26日 (対面プレゼンテーション)
表彰会 2021年12月8日
※審査員の所属は全て2021年時点
伊東治彦
株式会社
ユナイテッドアローズ
GLR本部 本部長
木部厚作
株式会社カインズ
店舗建設部 デザイン企画グループ
グループマネージャー
時山正
ロイヤルホールディングス
株式会社
設計建築部 部長
矢崎美奈子
株式会社アダストリア
店舗デザイン部 部長
八幡全一
株式会社
東急スポーツオアシス
専務執行役員 / DX推進本部 本部長
畑瀬誠一郎
株式会社ベイクルーズ
SHOP DESIGN Div
SHOP DESIGN Sec.
寺田和仁
三井不動産 株式会社
商業施設本部 商業施設営業一部
営業企画グループ グループ長
勝田隆夫
LINE-INC.
CEO/Creative Director
高橋紀人
Jamo associates
CEO/Interior Designer
江尻祐樹
株式会社ビットキー
代表取締役 CEO
上垣内泰輔
株式会社丹青社
デザインセンター
プリンシパル
クリエイティブディレクター
鈴木朗裕
株式会社丹青社
CMIセンター
空間メディアマーケティング統括部
空間メディアプロデュース室長
チーフプロデューサー
※受賞者およびファイナリストの所属は全て2021年時点
作品名
避密のレストラン
受賞者
松岡秀樹 / フリーランス
【コンセプト】
今までの飲食店は、食材/シェフ/レシピ/調理/場所/スタッフ、そして顧客という機能が1箇所に集まりバンドルされて成立するサービスだった。だからこそ立地と回転率が大事であり、その為に高額な賃料負担には目をつむり、代わりにオペレーションの効率化が最大の命題だった。人が集まることを前提につくってきた従来の飲食店モデルから、これからはデリバリーも併用したクラウドキッチン型に発展した店舗設計が重要である。小売店に関しても、いかに料理自体を楽しく演出できるかという方向に商品設計を変えていく。またフードテックのようなテクノロジーを活用し、新しいフードコンセプトを加算していく必要もある。これからの食空間は様々なコンテンツが集まる「マーケット」のような存在になり、土地に縛られない多様な目的を取り込む場所となっていく必要がある。空間とつながることで『中食』は『中外食』へ、『外食』はリヴ(Live)に近づくことで『中外食』に歩み寄る。外食、中外食、中食、内食、の文脈を読み解き、それぞれの役割・場所・業態が共存できる世界をめざしたいと考える。
作品名
『#試着してみた』くなる店舗
受賞者
藤原隆太郎 / TRYANGLE DESIGN
【コンセプト】
店舗の強みは、「実際の商品を手に取り、試着できる」こと。そして試着はおしゃれを楽しむ第一歩。しかし既存の店舗では、ちょっとした不便や不満があり、試着を積極的に楽しめない。そこで店舗の強みを楽しいコトへ変えるべく、「‘試着体験’をアップデートする」をコンセプトにデザインだけでなくECやアプリなども駆使して不便や不満を解決し、試着が楽しめる、試着する事が当たり前(ニューノーマル)な世の中にしたいと考えた。
作品名
AMEBACHAIR~店舗共用部に設置する可変可能な休憩所の提案~
受賞者
香月真大 / SIA一級建築士事務所
【コンセプト】
商業施設に設置する可変可能な家具を通した人の健康状態のわかる待合所。現代の通勤で電車を日常で使う企業勤めの方々は、朝起きて着替えて家を出るとしても、30分~1時間ぐらいで出ると聞く。ようは現代では仕事に追われることが多いため、健康管理がおろそかになりがちである。そこで休憩所として魅力的な場所を創造しつつ、体組成(脈拍・体重・体脂肪などの人の健康状態)の分かる可変可能な家具を設置した待合所とスマートフォンアプリを連動し、健康管理を電車内の通勤時間でできる待ちあいができないかと考えた。
作品名
BRICOLAGE
受賞者
塚本洋介・中山晴貴 / ambiguite design
【コンセプト】
「空間をBRICOLAGEする」。コロナ禍でコミュニケーションの選択肢が増え、バーチャル空間上でのやり取りが一つの手段として定着した。物理的な距離をゼロにでき、いつでも世界中の人と繋がることのできる方法は魅力的ではあるものの、一方でフィジカルで体感できないことに対してのストレスを強く感じた。ロックダウンが解除されて久しぶりに人と対面で会った時の人々の嬉しそうな様が印象に残っている。やはり人間が人間である以上、現実空間でリアルに体験をするということの喜びに勝ることはないのではないか。安易にデジタルテクノロジーに頼るのではなく、数字で表すことのできない、ある種の非合理性が生み出す人の手垢を感じることのできる、感情や感覚に訴えかけることのできる、ワクワクする空間を目指す。
作品名
アフターナインショッピング
受賞者
野村萌夏 / 東北芸術工科大学
【コンセプト】
まだまだ続きそうな時短営業。店の維持に障害となっているウイルスの蔓延はいつ終わるかわからない。そこで、ファッション通販サイトと連携した次世代の新しい買い物の在り方を提案。モデルが服を着用した実寸大の映像を、夜9時以降の閉じた店の壁シャッターに投影し、小さい画面だけでは伝わり切らない情報を発信。投影されるものは動画とし、風になびくスカートや歩いた時の服のシルエットなどを確認することができる。室内で一箇所に集まる危険性も回避でき、夜の街灯としての役割も果たす他、人が投影されているので犯罪抑止に期待ができるかもしれない。投影にあたりスクリーンとして使用する壁やシャッターを借りている店舗には、投影代として対価を支払えば、微々たるものかもしれないが、店が長く続く手助けになるのではないか。
作品名
Dorayaki design cafe
受賞者
三浦和俊 / miuka design
【コンセプト】
「世界中の人を笑顔にする」店舗を、日本から世界へ「和菓子」と「テクノロジー」と「社会貢献」を掛け合わせて、ブランディング。次世代の店舗は、ハイテクの未来型店舗を作るのだけではなく、ソフトを含め、買う方、働く方、企業から社会への貢献など、トータルでブランディングされた店舗開発が必要と感じている。その中で、日本人だからこそ、日本から世界へと考え、日本の伝統和菓子「どら焼き」をメイン商材として、カフェ事業と共に展開する。「食べたくても食べられない方」のために、食物アレルギーやヴィーガン、ハラルに対応した食材でどら焼きを作り展開。どら焼きを「焼く」作業はロボットが担当、スタッフの作業の低減、さらに、AIでお客様動向を予測、無駄な下拵えや、作りすぎによる食品ロスを防ぐ。働く環境も、健常者だけでなく、障がい者にも活躍できる場を提供、さらに売上の一部を社会貢献活動に寄付するシステムを構築、買う行為が、社会貢献につながるようにする。次世代の店舗開発は、「お客様」も「働く方」も「社会」も笑顔にできる場を提供したいと考え、提案。
作品名
植物療法AIドリンクスタンド
受賞者
田中千晶
【コンセプト】
現代人の心と身体に、植物療法ドリンクスタンド。心地よい心・身体・地球・未来は今の積み重ねから生まれるから。心と身体の状態に必要な植物療法ドリンクをAIが測定。
店頭で心と身体の状態を計測。加えて自覚症状や気になる悩み要素を申告選択。自分だけのオリジナルブレンドジュースやスープ等の独自レシピが処方箋のように自動発行。無農薬栽培のハーブやスパイス、蒸留水やアロマ等がその場でフレッシュブレンドされ即席提供される、新しいジューススタンド。自分の飲み物に何が入っているのかは、ブレンドレシピが発行されたシールがカップに添付されていて内容確認が取れる。同時にアプリ登録している人は自動でレシピやその日の心と身体の状態を記録することができる。心と身体にどのような変化が訪れるのかを間接的に評価することも可能に!
手軽に本格的な心と身体に良い飲み物をAI機能によって客観的に設定された、最先端のドリンクスタンド。
作品名
小さなお店の大きなショッピング
受賞者
本田耕 / HAFEN
【コンセプト】
コロナ後の生活様式、コロナ前からある生活様式の多様化、それぞれに合ったリアル店舗を考えた。屋外空間をより利用したショッピング、多様化に伴う店舗の営業時間の問題、密を避けた離散型への対応を全てクリアしたものが好ましいと考えた。通常の「ウィンド‐ショッピング」は“場所が限定的で、購入できない”が、商品を時間関係なく、屋外でレビューができ、尚且つ都市空間の豊かさを作り出していた。そこで、“購入でき、場所を選ばない”24時間レビューができるウィンド-ショッピングを考えた。ウィンド‐ショッピングの形式が、デジタル技術により購入可能店舗へと独立し、街の随所に設置なリアル店舗を考えた。この『小さなお店』は、広告・商品レビュー・購入までが一体となった“リアル店舗”になり、加えて、都市の環境を最適化する装置でもあり、居心地のよい都市空間を提供し、人の滞留場所にもなる。街中に置かれる『小さなお店』は、都市環境を豊かにし、人の居場所を作り出すとともに、ショッピングを加速させる。
作品名
Craftsman's Hand
受賞者
北川柊
【コンセプト】
ハンドメイド作品の価格には理由がある~モノが生まれるまでのストーリーを体感できるセレクトショップ「Craftsman's Hand」~。ハンドメイド作品には、そのモノが完成するまでに多くのストーリーがある。そのストーリーを知ることで使う事の喜びが増え、工業製品とは違う価値に気付くことが出来るはず。作り手の技術、想いをICTテクノロジーによる新たなプレゼンテーションでハンドメイド作品の真の価値を発信する。生産技術の進歩で高品質なモノが廉価で生産可能になった結果、モノの同質化が進んでいる。多大な選択肢を処理する為にインターネット上で比較をすることも増え、一つ一つ深く知る事はせずに機能面などモノの表面のみを比べて購入している現代。その中でハンドメイド作品は「品質は良いが、高価な贅沢品」と位置付けられ、エンドユーザーからも販売者からも需要が少なくなっている今、作り手の想いと、伝統ある技術の発信拠点を担う。
作品名
実店舗でもECでもない、ファッション通販モールの第3のマーケット
受賞者
北村志保
【コンセプト】
スマートフォンの普及から始まり、新型コロナウイルスによって加速を進める、ファッション通販モール。しかし、昔も今も変わらず「オンラインでの服選びはリスクがあって反対」という層がいる。この層の獲得は、どれだけオンラインの中でサービスを良くしようとしたところで、変わらない考えであり、それは、オンラインでしか衣服を販売していないブランドやオンラインファッションモールの乗り越えなければならない課題だと考えた。
ポイントは3つ。一つは、試着の際、人は着回しを考えながら選ぶということ。二つは、在庫を管理するロジスティクスに着目したこと。三つは、アパレル店員のテレワーク化の可能性。この三つから、実店舗より、ECより、より良い体験で衣服を購入できる第3の新しいマーケットを提案する。
作品名
仟湯~デジタル時代における、新しい拡張型銭湯~
受賞者
樋口愛純 / 早稲田大学大学院
【コンセプト】
「湯を通じた幾千もの体験」。銭湯は利用者同士が、それぞれの年齢や立場に関係なく、話がはずみコミュニケーションが生まれる場、疲れを癒す場、牛乳を分かち合う場、、、として機能してきた。即ち、単なる「行為」ではなく、「体験」が詰まった場所である。しかし、時代の変遷における、家庭の浴室完備に伴い、衰退が始まっている。そこで、仮想空間とかけ合わせる事で、生活の一部に留まっている銭湯を、エンターテインメント空間として再生する事を提案する。