丹青社が企画・立案を手がけた不燃壁面材(化粧けい酸カルシウム板)『Rニース』について、新たに中間処理施設・再資源化施設を開発・連携し、これまでのリサイクル対応エリアに関西を中心とした2府8県を追加した地域での運用を可能にいたしました。また、更なる活用を促進するために、従来のビスでの施工に加えて接着剤での施工も可能な仕様に変更いたします。
ともにプロジェクトを推進、開発したアイカ工業株式会社(本社:愛知県名古屋市中村区、代表取締役 社長執行役員:海老原健治)より、10月1日(水)より運用が開始されます。

Rニース

リサイクル対応エリア(青:新規/グレー:従来)
取り組みの背景
丹青社ではサステナビリティの取り組みにおけるマテリアリティ(重要課題)の一つとして「環境との共生」を定め、空間づくりにおける環境に配慮した設計や持続可能なプロダクトの開発・マテリアル活用の推進を行いさまざまな空間づくりを通して、環境に関する課題の解決に取り組んでいます。
丹青社は、厨房のある飲食店づくりには欠かせない一方でリサイクルがなされていなかった「不燃壁面材」に着目し、Rニースを企画・立案して建材の原料から見直しをはかり、製造会社により開発が行われました。発売時点では1都12県での産業廃棄物収集でしたが、より広域での環境負荷の低減を推し進めるべく、中間処理施設・再資源化施設を新規開発し関西エリアにおいても100%マテリアルリサイクルが可能なフローを構築しました。また、店舗の設計・施工を手がける丹青社ならではの視点で、意匠の選択肢を広げることができるよう接着剤での施工が可能な仕様に変更しています。丹青社は今後も、『Rニース』の不燃壁面材におけるベストスタンダード化を目指し本製品の提案・導入を行い、材料面・施工面からも環境に配慮した空間づくりを推進してまいります。
『Rニース』の特長
(1)100%マテリアルリサイクル可能
従来、飲食店等の厨房に採用される不燃材は、使われている白系顔料の成分が主要因としてリサイクルの障害となり、埋め立て処理されていました。機能内装材としての考え方を見直し、顔料を省きながらも機能性能として十分な商品の企画開発を進め、製造会社・中間処理施設・再資源化施設と協力することで、使用後にセメント原料の一部として活用される新たなスキームを確立しました。
(2)現場での工数削減で省施工に
現在、建設業における働き方改革の一環として、各現場での作業短縮・削減の取り組みが進められています。『Rニース』は下地スタッドに一層貼り施工、直接ビス止めで仕上げが完了となり、現場での工数を削減できます。また、接着剤を用いた接着工法も選択でき、意匠の選択肢も広がりました。

ビス留め工法

接着工法
(3)付帯工事等の削減でCO2発生の抑制・職人不足の課題解消へ
現場での省施工を進めることで付帯工事や運搬等も削減できるため、それに関わるCO2の発生が抑制されます。従来必要とされていた資材や工数が不要になる分、昨今の材料費高騰の負担が軽減され、また職人不足の課題解消にもつながります。
マテリアルリサイクルの仕組み

100%マテリアルリサイクルのためのフロー(イメージ)
関連情報
サステナビリティ > 環境との共生
- 2023.12.01
- 不燃壁面材『Rニース』を企画し、100%マテリアルリサイクルできるフローを構築しました