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地域と企業のつながりから新しい循環を生み出す、
地域創生支援室の挑戦

当社の地域創生支援室は、「地域の未来を共にデザインする」をコンセプトに、地域がかかえる課題を多面的に検証し、事業の構想初期段階から運営参画まで、地域のパートナーとして、にぎわいある地域の新しい未来のストーリーをつくっています。本ニュースレターでは、室長の鎌田と大竹に、地域創生支援室の取り組みと目指す未来について話を聞きました。

鎌田 隆志(右)

マーケティング・サステナビリティ統括部 地域創生支援室 室長
丹青社入社以降、幅広い空間づくりのプロジェクトマネジメントを手がける。2019年に地域創生支援室を立ち上げ、室長に就任。地域課題を多面的に検証し、事業の構想から運営への参画まで、地域のパートナーとして未来のストーリーづくりをサポート。各地のさまざまな課題を解決するための活動を推進している。

大竹 悠介(左)

マーケティング・サステナビリティ統括部 地域創生支援室
広告代理店、映画会社、教育系スタートアップ企業を経て、2023年に丹青社に入社。まちづくり会社や地域の教育NPOの運営に携わってきたキャリアを活かし、地域共創プロジェクトのプロデュースに携わる。組織や部門を越境しながら、横断的に企業と地域社会を繋ぐ架け橋となることを使命に活動を推進している。

【1】丹青社の強みを活かして生まれたチーム

鎌田 地域創生支援室の立ち上げは2019年。当社の強みであるミュージアムなどを扱う文化空間事業部(当時)から展開する形で発足しました。少数精鋭のチームではありますが、他のチームや事業部とも連携しながら、これまでの丹青社にはなかったような仕事を生み出していこうと試行錯誤を重ねています。

大竹 現在地としては、地域×丹青社という掛け合わせによって生まれるテーマの幅を広げていくことに注力しています。例えば地域で空き家となってしまった古民家の古材を活用することや、核家族化が進む都市型コミュニティに対して、丹青社の空間デザイン力を活かしたアプローチによって新たな地域交流関係をつくるといった取り組みを推進しています。

  • 鎌田 幅の広い領域を手掛ける当社だからこそ提案できると考えています。地域創生は対応範囲などを設けず、全国が対象ですので当社の本社 オフィスがある品川なども視野に入れて活動しています。私たちとしてもまだまだ模索中ではありますが、具体的なプロジェクトが増えてきています。

  • 【2】4つのテーマで多角的に地域にアプローチ

    大竹 地域創生支援室では「場をつくる」「まちをうごかす」「まちを魅せる」そして「ともにあゆむ」の4つを大きなテーマに掲げて事業を推進しています。

    鎌田 「場をつくる」は当社の本業である空間づくりを通じて、その施設が地域に受け入れられコミュニケーションが広がっていくような取り組みを提案しています。「まちをうごかす」についても、施設運営のノウハウを活かしながら、コミュニティを施設内だけで閉じるのではなく、地域とともにスケールアップしていくことを見据えて挑戦を続けています。  「まちを魅せる」については、当社の空間演出に特化した専門チームであるCMIセンター(クロスメディアイノベーションセンター)と連携しながら、映像やAR/VRといったテクノロジーを駆使して地域の魅力発信を支援しています。こうした地域でのさまざまな共創を紹介することで、空間事業の引合いや受注にも貢献できるよう活動しています。

    大竹 全国の空間づくりを手掛けているため、地域の課題に合わせてさまざまな知見や要素を組み合わせて企画、提案できることが強みだと感じています。

    【3】「のと古材レスキュープロジェクト」からサステナブルな循環へ

    • 鎌田 最後のテーマである「ともにあゆむ」は地域創生の本質とも言えるテーマで、人材を活かした密着型の支援で地域の賑わいをともに生み出し、よりよい社会づくりに繋げていくことを目指して取り組みを進めています。代表的とも言える事例は、現在も進行している「のと古材レスキュープロジェクト」です。もともと別のプロジェクトで能登とは繋がりがあり、私自身も能登の街並みや風景、文化がすごく好きでした。その中で今年の元日に大きな地震があり……能登を守るために何かやりたいと室内で話すと、すぐに大竹さんからこの提案がありました。

    • 大竹 地震があってから自分たちに何かできないか考えて、年明け最初の会議で企画書を提出しました。能登には立派な部材を使った古民家が本当にたくさんあります。木を植え育てて、伐採して家にする。3世代かけて建てた建築物があっという間に解体、廃棄されてしまうのはあまりにももったいないと思ったんです。古材の活用は当社の事業と親和性が高く、ノウハウを活かして味のある空間づくりの挑戦につながると思ったんです。

    • 鎌田 地域創生支援のメンバーと計画をブラッシュアップしつつ、現地で復旧の中間支援に取り組む方と連絡を取り、やりたいことを説明したところ、同じことを検討しているという方を紹介いただきました。偶然震災前からお付き合いのある方だったこともあり話がスムーズに進み、3月には現地に出向き計画づくりをスタートできました。2月の段階で社内の理解を得られたのも大きかったです。「ともにあゆむ」ために何よりも大切なのは、地域の一人ひとりと信頼関係を構築することです。私たちも現地に幾度となく足を運び、震災の被害に遭われた家主さんの想いに丁寧に向き合いながら、取り組みを進めています。当プロジェクトや能登の現状を知ってもらうための発信なども行っています。

    • 大竹  「のと古材レスキュープロジェクト」はまだスタートラインに立ったところですが、一時的な仕事ではなく、意志をもって「循環」という文化をつくるプロジェクトだと考えています。プロジェクトを通じて様々な関係人口を作ることで、人口減少時代の地域社会が抱える問題解決にも貢献できればと思います。

    • 鎌田 そして古材だけでなく、食や産業など地域の資源を活かしながら、サステナブルな輪を広げていくことを目指して、これからも積極的にさまざまな地域と接点をつくり、地域の彩りづくり、にぎわいづくりに貢献していきます。

    • 『のと復耕ラボ』:輪島市三井町を拠点にボランティア派遣、地域のニーズ調査などを行う団体。古材レスキュープロジェクトを立ち上げ、丹青社がサポートする。

      古材レスキューの様子。漆の塗られた床材や太い柱など、貴重な古材や想いの詰まった古材を活用していく。

    ※PDFでニュースレター(2024/9)を見る

    関連情報

    事業紹介 > 提供サービス・ソリューション > 地域創生支援室~地域と共に進めるにぎわいづくり

    丹青ヒューマネット ウェブサイト > 企業のご担当者様へ > バーチャルのセレモニー空間

    のと復耕ラボ公式ウェブサイト:『のと古材レスキュープロジェクト』

    関連のお知らせ

    2024.09.25 > 地域経済創発プロジェクトの祭典「POTLUCK FES & AWARD ’24 Autumn」に協賛。協賛企画として「のと古材レスキュープロジェクト」の展示を実施します


    ※記載されている情報は、取材時点のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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