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重監房資料館

史実に基づいた再現・展示で、ハンセン病回復者の思いを伝える

  • 文化空間
  • 証言を元に、重監房の全貌を伝える再現映像を制作。再現した重監房の外壁に投影することで、房内の過酷さを表現

    証言を元に、重監房の全貌を伝える再現映像を制作。再現した重監房の外壁に投影することで、房内の過酷さを表現

  • 房の内部は昼夜の別もわからないほど暗い。壁には日付を数えた跡があった

    房の内部は昼夜の別もわからないほど暗い。壁には日付を数えた跡があった

  • 個々の収監者に関する記録。新たな情報が見つかれば追記できる

    個々の収監者に関する記録。新たな情報が見つかれば追記できる

  • 凍死した収監者が出たほどの過酷な冬を表現

    凍死した収監者が出たほどの過酷な冬を表現

  • 重監房資料館
  • 房の内部は昼夜の別もわからないほど暗い。壁には日付を数えた跡があった
  • 個々の収監者に関する記録。新たな情報が見つかれば追記できる
  • 凍死した収監者が出たほどの過酷な冬を表現

撮影:ヴィスタジャパン 廣崎節雄

実績について

概要 「重監房」とは、ハンセン病療養所内の秩序を維持するという名目で、特に反抗的とされた患者を罰するために監禁した施設です。1938~1947年(昭和13~22年)の間、国立療養所栗生楽泉園内で運用されていました。「重監房」は、ハンセン病がたどった人権侵害の歴史において象徴的な存在です。
重監房資料館は、負の遺産である「重監房」を検証し、偏見・差別について考えるための人権啓発施設です。「重監房」の原寸部分再現、証言映像や発掘資料を展示した展示室、ガイダンス映像を放映するレクチャー室によって構成されています。
課題・テーマ 「重監房」の異様さ、過酷さを表現し、ハンセン病回復者の方々の思いを伝えること。
来館者が偏見・差別について自分自身の問題として考える空間をつくること。
史実に基づいた正確な展示とすること。
解決策・実現策 「重監房」の原寸再現や映像制作にあたっては、長年にわたり人権啓発活動を行ってきたハンセン病回復者の方々へのヒアリングを繰り返し、「重監房の悲惨さを語り継ぐことで、二度と人権侵害の悲劇を繰り返さない社会に」という彼らの思いを形にしました。展示表現については、ハンセン病問題に取り組んできた有識者の方々と話し合いを重ね、子どもから大人までわかりやすく伝える方法を検討しました。また、監修者と共に「重監房」に関する文献や跡地の発掘調査結果等を分析し、史実に基づいた根拠のある「重監房」の再現・展示を構築しました。

基本情報

事業主 厚生労働省
業務範囲 各種調査、展示企画、デザイン・設計、制作・施工
担当者 総合ディレクション:和田 明彦
ディレクション:綿引 典子
プランニング:倉本 大樹、谷川 功晃
デザイン・設計:高井 諒、中井 弘志
受賞情報 「第48回SDA賞」サインデザイン優秀賞
「DSA空間デザイン賞2014」審査員賞/豊口協賞
所在地 群馬県
オープン日 2014年4月
ウェブサイト http://sjpm.hansen-dis.jp/
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