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糸満市観光文化交流拠点施設 くくる糸満

糸満の歴史や文化を紐解き、その多彩な魅力を未来へと継承する

海人文化の象徴であるサバニ(小型木造船)と最新の映像手法を組み合わせ、伝統に新たな躍動感をもたらした「サバニシアター」


事例概要

沖縄の本土復帰50周年という歴史的な節目であり、糸満市の市制施行50周年記念式典が催された年でもある2022年に開館した観光文化交流施設です。沖縄への注目度が増す社会背景のなか、「地域の記憶を若い世代へ」との想いのもと、糸満の海人文化・旧暦行事を次世代へ伝えるべく整備されました。サバニを軸にしたシアター展示と地域資源を取り上げたテーマ展示で構成されており、実物資料とデジタルコンテンツを織り交ぜながら糸満の歴史や文化を紹介しています。

課題/テーマ

市域全体の回遊や文化交流につながるよう糸満の魅力を発信すること。旧暦・伝統行事をはじめとする地域の文化を次世代へ継承すること。

解決策/実現策

海人がサバニに乗って海から糸満の浜をのぞむまなざしを展示のストーリーとして展開。海、グスク(城)、市場、畑、そして旧暦の伝統文化が息づくまちへと続く風景をたどりながら、糸満の多彩な魅力を体験できる場をつくりあげました。海人文化の象徴であるサバニを展示用に新規制作することで、伝統技術の継承を実践しています。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響で開催中止が続いた市内に根づく旧暦・伝統行事の次世代への継承・保存という課題には、その季節にしか見ることのできない伝統行事を体系的・日常的に紹介し、未来へと受け継いでいく展示でこたえました。

環境配慮設計

省エネ設計:映像・音響・情報機器についてエネルギー効率のよい機器を選定しました。
ユニバーサルデザイン:誰にとっても分かりやすく視認性のよいコンテンツデザインとシンプルな操作性を目指しました。
安全設計:団体利用を考慮した安全性、耐久性の高い什器設計としました。

事業主
糸満市
業務範囲
各種調査、施設コンセプト企画、展示企画、デザイン・設計、制作・施工、映像制作
当社担当者
クリエイティブディレクション:粟國嘉隆
プランニング:谷川功晃、大橋諒子
デザイン・設計:高柳敦、福田隆
所在地
沖縄県
オープン
2022年4月
ウェブサイト
https://www.kukuru-itomancity.jp/

「サバニシアター」の映像展開。海を進む無数のサバニを長大なスクリーンを用いてダイナミックに表現

「サバニシアター」の映像展開。旧暦行事として開催される「糸満ハーレー」などを印象的に演出

糸満の海であそぼう: イノー(沖縄の方言でサンゴ礁に囲まれた浅い海)にすむ魚たちを生みだすインタラクティブ体験

糸満のなりたち:床面映像を効果的に用い、タイムスリップするかのように糸満の地形の移り変わりを俯瞰する

糸満のグスク: 没入感を追求した高速ドローンによる空撮シアターやジオラマ模型、出土資料を組み合わせ、異なる視点で解き明かす

農・漁・商のまち:かつての糸満の市場のイメージを、造形や音響効果で演出。イチマンアンマー(糸満婦人)の魚売りの様子なども紹介

沖縄戦終焉の地: 市内のシンボルともいえる「糸満ロータリー」を造形再現。瓦礫と化したまちからの復興をモノトーンの世界観で紹介

今も息づく伝統文化: 糸満ハーレーや糸満大綱引きなど、糸満市内各地に残る旧暦の伝統行事を紹介。市内の文化観光へと送り出していく

撮影:(株)インディボンドネットワークス


クリエイティブディレクション
粟國嘉隆

クリエイティブディレクション
粟國嘉隆

ミュージアムを中心に、幅広い分野でプランニングに携わる。モノやヒト、テーマからストーリーを見出し、新たなコンセプトを構築する『物語性』を大切にしながら、お客さまが本当に伝えたいことをかたちにしています。

※実績紹介に記載されている情報は、掲載時点のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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