menu close
閉じる

福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館

貴重な遺跡に残された痕跡から、室町時代の歴史と暮らしに触れる

『朝倉館』は一乗谷城下町に設置された朝倉氏当主の住まいであり、越前国の政治の中核施設。その一部を原寸再現した


事例概要

全国的にも希少な中世戦国城下町の実像に迫る国宝級の遺跡『特別史跡一乗谷朝倉氏遺跡』。当館は戦国大名朝倉氏が築いた中世都市遺跡のミュージアムです。遺跡の基礎情報を紹介する『ガイダンスエリア』、遺物資料を展示する『基本展示室』のほか、石敷遺構をそのまま保存展示した『遺構展示室』、朝倉氏の住まいであり政治の中核施設でもあった『朝倉館』の原寸再現などで構成されています。

課題/テーマ

『特別史跡一乗谷朝倉氏遺跡』に関する基本情報やその価値を伝えること。また、遺跡現地に残っている建物などの痕跡をもとに、往時の城下町の暮らしぶりを想い描けるようにすること。

解決策/実現策

『ガイダンスエリア』では、18mに及ぶ長い壁を活かした絵巻物のような一連のビジュアル展示によって、基本情報を概覧できるようにしました。『基本展示室』では、生活遺物等の展示に加え、これらを使用していた人々の様子をイラストや模型を活用してそのにぎわいや気配が感じられるようにしています。また、『朝倉館』の原寸再現では、実際にその空間を体感することで、室町時代の歴史浪漫に触れることができます。

環境配慮設計

ユニバーサルデザイン:展示ケースや什器等は車椅子利用者にも見やすい高さとし、朝倉館再現エリアにおいても段差のない動線としています。
文化財保存設計:重要文化財を含む貴重な資料の展示では、じっくり間近で鑑賞でき、なおかつ保存環境にも配慮した独自ケースを用いています。

事業主
福井県
業務範囲
展示企画、デザイン・設計、制作・施工、映像制作、プロジェクトマネジメント
当社担当者
展示ディレクション:加藤 剛
展示企画:鬼澤優子、濱元英之、西川瑛海、善野英恵
デザイン・設計:綿引典子、水口 亮、石渡美穂、遠藤安泰
制作・施工:軽部隆典、田原大輔、植田真希
模型・造形:中井弘志、吉田康寛、榛澤吉輝
映像コンテンツ設計:株式会社丹青研究所 塩田達郎
プロジェクトマネジメント:森川佳喜
受賞情報
「日本空間デザイン賞2023」Shortlist
「第42回ディスプレイ産業賞(2023)」ディスプレイ産業奨励賞 (日本ディスプレイ業団体連合会賞)
「iF DESIGN AWARD 2024」
所在地
福井県
オープン
2022年10月
ウェブサイト
https://asakura-museum.pref.fukui.lg.jp/

建物のほか、中庭、池庭など、都からの客人をもてなすために設えた文化の粋を集めた空間を体感することができる

後の15代将軍足利義昭を迎えた会所に設けられた『十二間』。三具足や飾り金具も450年前の技法で再現した

基本展示室:国指定の重要文化財を含む170万点の出土品をもとに構成。当時の生活の証をじっくり間近で鑑賞できる

発掘資料から伺える多彩な職人たちの様子をイラストで再現。遺物に加え人々の気配を展示空間で感じられるようにした

城下町ジオラマ:遺跡内の一部(幅250m、奥行130mの範囲)を遺構や遺物をもとに1/30のスケールで再現

往時は1万人をくだらないとも言われる城下の人々の様子。展示資料とリンクしたシーンを探索しながら楽しむことができる

遺構展示室:博物館建設の事前発掘調査で見つかった石敷遺構をそのまま保存展示した。回廊に沿ってその迫力を体感できる

ガイダンスエリア:導入映像や遺跡マップ、発掘に関するハンズオン展示など、遺跡鑑賞を楽しむための情報を提供

撮影:御園生 大地


展示ディレクション
加藤 剛

展示ディレクション
加藤 剛

プロモーション、商業施設設計を経て、現在は主に文化、コミュニケーションスペースのデザインディレクションを手がける。「背景にある物語」「おもてなしのサプライズ」「空間における皮膚感覚」を大切に、「訪れた方の人生をちょっとだけゆたかに」する施設づくりを心がけている。

※実績紹介に記載されている情報は、掲載時点のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

お問い合わせ

最新のソリューションや具体的な取組事例を、担当者より直接ご紹介させていただいております。
その他ご依頼、ご相談、お問い合わせはこちらよりお申込みください。

関連実績

福井県立恐竜博物館(新館)

詳細を見る

芦原温泉駅西口賑わい施設アフレア ふくいミゅ~ジアム

詳細を見る

市原歴史博物館

詳細を見る

中央区立郷土資料館

詳細を見る
HOME 実績紹介 実績一覧 福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館