平泉世界遺産ガイダンスセンター
世界遺産「平泉」の継承と周遊観光の拠点となるガイダンス施設
プロローグシアター:ワイドスクリーンと床面に投影される、映像詩「浄土照覧」とガイダンス映像で仏国土(浄土)の世界に誘う
事例概要
世界遺産「平泉」の価値や魅力を人類共通の財産として後世に伝えるとともに、柳之御所遺跡出土資料の展示施設としての役割や、平泉周遊の出発点として観光客へのガイダンス機能も併せ持った施設です。「平泉インフォメーション」「プロローグ」「平泉の世界」「柳之御所遺跡と奥州藤原氏」のテーマのもと、実物の歴史的資料に映像や模型造形を融合させ、「平泉」の全体像や仏国土(浄土)の世界観、奥州藤原氏の歴史等について紹介しています。
課題/テーマ
世界遺産としての「平泉」の理念や価値を、歴史的資料やデジタル技術を活用しながら来館者にわかりやすく伝えること。また、隣接する柳之御所史跡公園と併せて周遊観光の拠点となる施設とすること。
解決策/実現策
平泉の全体像とその歴史的背景等がわかるストーリーを構築するとともに、世界から訪れる観光客を想定し、言語に頼らないノンバーバルな2本立ての映像を制作。ワイドスクリーンや高度な投影技術を備えた「プロローグシアター」で、世界遺産「平泉」における「仏国土(浄土)」の世界観を体感できるようにしました。また、建物の細部まで再現した1/100サイズの復元ジオラマや、インタラクティブコンテンツと合わせて遺跡への理解を深められるような展示構成としました。
環境配慮設計
省エネ設計:省電力・長寿命・高耐久のLED照明を採用しました。
ユニバーサルデザイン:主要な解説には多言語での対応を行うとともに、常設展示室内30か所で多言語対応の音声ガイドも用意しています。映像には日・英の字幕をつけ、さらに点字によるコーナー概要紹介・触地図・触れる模型など多様な方々へ配慮しました。
文化財保存設計:重要文化財の展示・保存環境に対応できるよう、常設展示・企画展示の基本的な壁面ケース・単体ケースはエアタイトケースを採用しました。また資料に合わせて照明を調光できるようにしています。
- 事業主
- 岩手県
- 業務範囲
- 基本計画、施設コンセプト企画、展示企画、デザイン・設計、制作・施工、プロジェクトマネジメント、コンサルティング
- 当社担当者
- 総合ディレクション・展示企画:松丸裕之
デザイン・設計:林紗奈美、山口徹也、岡村敬之
施設コンセプト企画:田中博幸
模型・造形:中井弘志、吉田康寛、榛澤吉輝
映像ディレクション:(株)丹青研究所 塩田達郎
制作・施工:根間康成、倉持昌幸
プロジェクトマネジメント:越前小太郎、杉山一樹
- 所在地
- 岩手県
- オープン
- 2021年11月
撮影:フォワードストローク
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