国立アイヌ民族博物館

民族共生象徴空間(愛称:「ウポポイ」)の中核施設となる、先住民族アイヌの歴史と文化を主題とした日本初・日本最北の国立博物館

興味に応じて自由に観覧できるプラザ型の構成でアイヌ民族の歴史・文化に関する多様な資料を紹介


事例概要

北海道白老町のポロト湖畔につくられた民族共生象徴空間(愛称:ウポポイ)の中核施設で、先住民族アイヌの歴史と文化を主題とした日本初・日本最北の国立博物館です。「私たちのことば」「私たちの世界」「私たちのくらし」「私たちの歴史」「私たちのしごと」「私たちの交流」の6つのテーマでアイヌの歴史や文化の基礎的な内容を紹介する基本展示室と、アイヌ民族をはじめ多様なテーマの展覧会を開催する特別展示室、シアター等で構成されています。

課題/テーマ

「先住民族であるアイヌの尊厳を尊重し、国内外にアイヌの歴史・文化等に関する正しい認識と理解を促進するとともに、新たなアイヌ文化の創造及び発展に寄与する」という館の理念に基づき、アイヌの歴史・文化について多面的に紹介すること。

解決策/実現策

アイヌ民族の視点で語る展示構成で、デザインにはアイヌ文化ゆかりの文様やモチーフを取り入れました。館内の表示はアイヌ語を第1言語とし、サインや解説パネルはアイヌ語をカタカナ、ローマ字で表記しています。また、楽しみながらアイヌ文化を学べる「探究展示 テンパテンパ」や豊富な映像を通じ、「現在」や「地域性」といった視点も交えて多方面から紹介することで、民族の多様性への理解・尊重を促し、アイヌ文化を通じた交流が生まれる空間づくりをめざしました。

環境配慮設計

省エネ設計:天井とケース内のベース照明はタブレットから調光可能なものとし、適切な照度管理と運用エネルギーの低減に配慮しました。
ユニバーサルデザイン:サイン・解説計画はアイヌ語をはじめ、多言語に対応し、ユニバーサルデザインに配慮しました。また、体験型展示を別室に設けず、「探究展示 テンパテンパ」として展示室内に配置することで、来館者の興味や理解度に合わせて大人も子どもも楽しめるようにしました。
文化財保存設計:資料の展示環境に配慮が必要な展示ケースにはエアタイトケースを採用するとともに、展示台も全て有機酸・アンモニアを抑制する素材を使用しています。

事業主
文化庁・公益財団法人アイヌ民族文化財団
業務範囲
基本計画、デザイン・設計:(株)丹青社
施工:(株)日展
当社担当者
クリエイティブディレクション:和田 明彦
企画:鬼澤 優子、善野 英恵、(株)丹青研究所 﨑山幸子、大木美枝子
デザイン・設計:小山 将史、高井 諒
施設収蔵計画:(株)丹青研究所 小林宜文、一ノ瀬裕行
映像システム設計:(株)丹青研究所 塩田達郎 
模型・造形:中井 弘志、吉田 康寛
プロジェクトマネジメント:山崎 鋭児、森川 佳喜、藤原 康生
受賞情報
第15回キッズデザイン賞 優秀賞・経済産業大臣賞
第40回ディスプレイ産業奨励賞 (日本ディスプレイ業団体連合会賞)
所在地
北海道
オープン
2020年7月
ウェブサイト
https://nam.go.jp/

導入展示:展示室に続く通路では、映像演出によりアイヌ民族を含む世界の民族が来館者を出迎え、展示室に誘う

プラザ展示:推奨導線を定めないプラザ型を採用し、展示室中央に円形状に並べた展示ケースでアイヌ文化の代表的な資料や作品を紹介

「私たちのことば」コーナー:アイヌの暮らしの中心である囲炉裏をモチーフとし、口承文芸を紹介するシンボル展示を展示室の中央に配置

探究展示 テンパテンパ :体験を通じてアイヌ文化に触れられるコーナー(「テンパテンパ」はアイヌ語で「さわってね」の意味)*

エデュケーターによる解説もあり、周囲に展示された実物資料と行き来しながら、アイヌ文化への理解を深められる *

未就学児を含む親子でも体験ができるコーナーも、別室ではなく展示室内に設置 *

撮影:フォワードストローク/*写真提供:国立アイヌ民族博物館


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