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静岡県富士山世界遺産センター

富士山の景観の大パノラマ映像を眺めながら富士登山を疑似体験。富士山の価値を伝える

  • 文化空間
  • 建築設計者坂茂氏による「逆さ富士」の建物。内部は展示スペースとなっている(写真1)

    建築設計者坂茂氏による「逆さ富士」の建物。内部は展示スペースとなっている(写真1)

  • 「逆さ富士」の内部のスロープ展示。何層にも重なる建築のラウンドした内壁に、連続撮影した写真をつないだ動画「タイムラプス映像」による富士山の変化する風景が投映されている(写真2)

    「逆さ富士」の内部のスロープ展示。何層にも重なる建築のラウンドした内壁に、連続撮影した写真をつないだ動画「タイムラプス映像」による富士山の変化する風景が投映されている(写真2)

  • 山頂から見た風景のタイムラプス映像。8台のプロジェクターによる映像を一つにつなぎワイド画面で表示、来館者を山頂に立った気分にさせる<br>(写真3)

    山頂から見た風景のタイムラプス映像。8台のプロジェクターによる映像を一つにつなぎワイド画面で表示、来館者を山頂に立った気分にさせる
    (写真3)

  • 富士山の生態系を紹介する「育む山」の展示コーナー。左官技能士の挟土秀平氏による造形は、富士山の地層と富士山周辺の地形を表現している<br>(写真4)

    富士山の生態系を紹介する「育む山」の展示コーナー。左官技能士の挟土秀平氏による造形は、富士山の地層と富士山周辺の地形を表現している
    (写真4)

  • 静岡県富士山世界遺産センター
  • 「逆さ富士」の内部のスロープ展示。何層にも重なる建築のラウンドした内壁に、連続撮影した写真をつないだ動画「タイムラプス映像」による富士山の変化する風景が投映されている(写真2)
  • 山頂から見た風景のタイムラプス映像。8台のプロジェクターによる映像を一つにつなぎワイド画面で表示、来館者を山頂に立った気分にさせる<br>(写真3)
  • 富士山の生態系を紹介する「育む山」の展示コーナー。左官技能士の挟土秀平氏による造形は、富士山の地層と富士山周辺の地形を表現している<br>(写真4)

撮影:平井広行(写真1,2)、フォワードストローク(写真3,4)

実績について

概要 建物の外観は「逆さ富士」の形状で、前面の水盤に映ると「富士山」の姿が現れます。「逆さ富士」の内部は展示棟となっていて、1階から5階まで全長193mの緩やかならせん状のスロープを上りながら、それぞれの標高による富士山の景観を大パノラマ映像で楽しむことができます。富士山の自然・文化・歴史などを多角的に紹介する、テーマに沿った展示を巡ることで、来館者が富士山の持つ様々な側面や価値を理解できる展示構成となっています。
課題・テーマ 世界でも文化的価値が高く評価され、2013年に世界遺産(文化遺産)に登録された富士山。その価値を保護し、将来の世代へ伝えていく拠点施設とすること。
解決策・実現策 事業主である静岡県、建築設計者や展示監修者とワークショップを繰り返しながら、富士山の価値を伝えることの方法論を徹底的に議論しました。検討の末採用した、来館者が登山のように建物を上りながら様々な展示体験をしていく構成と演出は、シンプルで且つインパクトがあり、4Kシアターやテーマ展示と合わせて、文字や解説に頼らない体感的な展示が実現しました。多彩な映像演出を用いて視覚的に伝えることで、海外からの観光客や子どもでも楽しく理解を深めることができる工夫をほどこしています。
環境配慮設計 ナレーションやテロップのない画像のみによる映像構成と、5か国語表記の展示グラフィックや情報検索映像により、UD(ユニバーサルデザイン)を実現しました。

基本情報

事業主 静岡県
業務範囲 展示企画、デザイン・設計、制作・施工
担当者 ディレクション:高橋 久弥
プロジェクトマネジメント:平島 亘
展示企画:橋本 由起子、伊藤 真琴
デザイン・設計:土井 啓郁、福田 隆、中井 弘志
制作・施工:澤畠 寿成、山田 晃裕、中嶋 和美、佐藤 拓人
映像ディレクション:丹青研究所 塩田 達郎
受賞情報 「JCDデザインアワード2018」 大賞
「第37回ディスプレイ産業賞(2018)」大賞(経済産業大臣賞)
「DSA日本空間デザイン賞2018」 金賞
「第52回日本サインデザイン賞」 金賞
所在地 静岡県
オープン日 2017年12月
ウェブサイト https://mtfuji-whc.jp
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※実績紹介に記載されている情報は、掲載時点のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。