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Hervé Chapelier Maison Kyoto

土地の記憶を継承した空間の再構築、京都の一軒家で体感するブランドの世界観


事例概要

1976年にフランス パリでスタートしたバッグブランド「Hervé Chapelier(エルベシャプリエ)」の京都にある路面店。賑わい溢れる三条通りに面した木造3階建て住居兼店舗の一軒家をリノベーションし、既存の姿を紐解きながら、エルベシャプリエらしい店舗へと変換しました。

課題/テーマ

築35年の時代性を表す表層的な既存の木造建築。敷地や建物形状が継承する素直な姿に再構築し、建築自体を再生させる。お客さまにブランドの世界観を存分に感じていただける空間とすること。

解決策/実現策

空間の“構成”に落とし込んだ京都の「町屋のつくり」。入り口からは土間がつづき、小上がりの奥には光が差し込む庭が見え、風が抜ける。先人の建物づくりの知恵を手本に再構築したことで、建築自体のよみがえりと京都の町とともにゲストに長く愛される姿をつくりだしました。
既存木造建築の間仕切りの多さは構造検討を行い店舗に適した空間へ変換。ブランドの魅力にも通ずる普遍的でシンプルなデザインに調度品や季節の草花が丁寧にスタイリングされ、まるでエルベシャプリエの家(メゾン)に訪れたような心地よさとブランドのしなやかな世界観を感じられる空間にしました。

事業主
(株)サニーサイドアップ
業務範囲
デザイン・設計、制作・施工、プロジェクトマネジメント
当社担当者
デザイン・設計:可知友貴子
制作・施工:髙野浩司
プロジェクトマネジメント:木曽裕美子
所在地
京都府
オープン
2022年4月
ウェブサイト
https://hervechapelierjapon.com/store/store_maison.html

1階、入口すぐの土間。小上がりの奥には光が注ぐ庭が見え、風が通り抜ける。奥行きのある町屋本来の姿を想起させる。

1階にはカフェを併設。「ムクリング」という珍しい木種の3m一枚ものの無垢板カウンターが存在感を放つ。

構造のみを残した全面ガラスのファサード。京都の町とともに一日の変化を受け入れる。

2階南側。天井照明を最小限にし、表通りと奥庭からの自然光が漆喰の壁を照らし空間全体にやわらかい光がまわりこむ。

2階北側。間仕切り壁を無くし、南北にひとつづきの空間を実現した。

敷地奥にある築100年ほどの土蔵。既存の空間に灯りだけをともし店舗オーナーのコレクションが大切に保管されている。

撮影:波多野 功樹


デザイン・設計
可知 友貴子

デザイン・設計
可知 友貴子

『素直に丁寧に向き合い、さまざまな視点からアプローチした提案を行うこと』をポリシーに、時代の潮流をとらえつつ商業空間やホスピタリティ空間など、幅広い領域で横断的に活動している。
伝統や歴史、既存の姿を紐解き、新たな価値をつくりだす空間づくりにも積極的に取り組んでいる。

※実績紹介に記載されている情報は、掲載時点のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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