京西大悦城(JINGXI JOYCITY)
回遊性を高める意匠を随所に取り入れ、商業施設における新たな顧客体験を創出する
地下階のメイン吹き抜けの意匠。フォトジェニックな設えで施設内の回遊・滞在を高める
事例概要
北京石景山区の苹果園交通ターミナルに隣接する、ショッピングモールとオフィスビルからなる地下4階・地上5階建の大型商業施設。中国においてオリジナリティあふれる施設づくりで集客力を高めている「JOYCITY(大悦城)」の北京で3つめの出店です。200店以上のテナントのうち約3割は石景山区の初出店となり、若者のみならず、ファミリー層を含めた幅広い顧客の要望を実現する新たな滞在・購買体験を提供しています。
課題/テーマ
床面積11万㎡・東西最長320mに及ぶ商業エリア全体に対して、自然に回遊性が高まるようなデザインを具現化すること。
解決策/実現策
各所のポイントに、横動線だけではなく縦動線を意識づけるデザインを施すほか、地上階と地下階で異なるデザイン手法を取り入れることで上下への誘導を試みています。
地上階では横動線と縦動線を兼ねるメイン吹き抜けの渡り廊下やエレベーターに、光だまりとなる行燈の意匠を凝らすことで、縦の動線を意識させ、上下階の回遊性の向上をはかっています。また、地下階ではスタイリッシュでミニマムなホワイトカラーの空間の中に黒のラインを入れることで空間全体を引き締めているほか、吹き抜けには、鏡面を用いた光の演出により近未来感を感じさせ、さらにフォトジェニックな意匠を天井に施すことで、東西に広がる空間に対して横動線の意識を高め、施設全体にわたる回遊を促しています。
- 事業主
- 北京新潤致遠房地産開発有限公司(華遠地産傘下)
- 業務範囲
- デザイン・設計
- 当社担当者
- デザインディレクション:瀬野文雄
デザイン・設計:瀬野文雄、坪井貴裕、胡 敏
プロジェクトマネジメント:丹青創藝設計諮詢(上海)有限公司 牟 肇健
現地設計:丹青創藝設計諮詢(上海)有限公司 盧 海瑭
- 受賞情報
- 「BLT Built Design Awards 2023」(スイス)Honorable Mention
- 所在地
- 中国・北京
- オープン
- 2023年6月
画像提供:丹青創藝設計諮詢(上海)有限公司
デザインディレクション、デザイン・設計
瀬野 文雄
デザインディレクション、デザイン・設計
瀬野 文雄
専門店や複合商業施設等の商業空間、医療サービス施設等のホスピタリティ空間、オフィスやショールーム等のビジネス空間など、さまざまな規模・分野の空間づくりを手掛けている。丹青創藝設計諮詢(上海)有限公司の董事(設計総監)として中国において多角的な視点でプロジェクトに携わり、関係者とのコミュニケーションを重ねながら、空間価値を最大化するデザインを行い、高い評価を得ている。
※実績紹介に記載されている情報は、掲載時点のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。