港区立郷土歴史館

建物の持つ歴史的魅力と展示を通して港区について学べる

1938年に竣工した建築家内田祥三氏設計の旧公衆衛生院の建物を、耐震補強やバリアフリー化などの改修工事と連動して、展示空間にリノベーション


事例概要

「港区立港郷土資料館」はゴシック調の外観を備えた建物に移転し、「郷土歴史館」として新たに開館しました。常設展示は3つのテーマを通して港区の自然・歴史・文化を紹介。港区の成り立ちを伝えるガイダンスルームや、資料を通して館と交流するコミュニケーションルームなど、港区を探求し、交流する拠点となっています。出土した縄文土器やクジラの骨格標本など、本物に触れ、また、プロジェクションマッピングやタッチパネルを活用しながら学ぶことができます。

課題/テーマ

歴史的建築物である建物を保存すること。誰がいつ来ても、さまざまな発見があり、新たな魅力に出会えるように、豊富な収蔵資料を活用した展示替えに対応できる展示とすること。小部屋が連続するという建物の構造上、展示空間が細切れになる中、来館者がテーマを見失わずに展示を楽しめる空間にすること。

解決策/実現策

展示空間は来館者が建物の歴史性や展示テーマを想起できるキャンバスをイメージしてデザインしました。建築本体と対比させ、白で統一した造作に建物で使われている文様や展示テーマから導き出したパターンを白の凹凸で表現。そのパターンを情報端末や映像の地模様としても展開しています。小部屋の連続する展示室において、パターンのリフレインは来館者にとっての道標、イマジネーションを広げるフィールドとなっています。ICTを活用した解説システムを取り入れ、展示替えなどに合せて、スタッフ自身で容易に情報更新ができるようにしました。

環境配慮設計

建物自体も文化財として保存する観点から、既存の建築を最大限残しました。資料保護のため、窓にはカーテンをつけて遮光、展示ケースはすべて機密性能をもつエアタイト仕様としました。
また、バリアフリー化された建築と合わせて、車椅子でも容易に移動ができるような通路を確保。デジタル端末を活用し、外国人用の解説も用意しました。

事業主
港区
業務範囲
展示企画、デザイン・設計、制作・施工
当社担当者
展示企画:橋本 由紀、関本 幸乃
デザイン・設計:土井 啓郁、森北 沙恵子
収蔵庫設計:丹青研究所 一ノ瀬 裕行、植松 みさと
制作・施工:井上 佳之、内山 政志、髙橋 蓮
プロジェクトマネジメント:田沼 明
受賞情報
「第53回日本サインデザイン賞」 関東地区賞
所在地
東京都
オープン
2018年11月
ウェブサイト
https://www.minato-rekishi.com/

港区の成り立ちを紹介するガイダンスルーム。建物にみられる文様から抽出したパターンを展示造作に白の凹凸で表現

パターンは造作だけでなく情報端末の画面上にも浮かび上がる

解説は情報端末を活用し、展示替えや情報の更新に対応。情報端末の筐体、画面にはテーマに合わせたパターンを展開

旧資料館の「さわれる展示室」を発展的に継承。来館者が実物資料に直接触れられるコミュニケーションルーム

撮影:フォワードストローク


デザイン・設計
土井 啓郁

デザイン・設計
土井 啓郁

資料館、博物館等の展示空間デザインを手がける。地方の埋没しているコンテンツの魅力を掘り起こし、空間デザインとして昇華、感動を届ける。

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