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別府鉄輪 地獄温泉ミュージアム

自然の恵みである温泉の価値と保全の必要性を楽しみながら理解する

  • 文化空間
  • ファサード:ミュージアムのロゴは「温泉水の循環」とひらがなの「ゆ」がモチーフ

    ファサード:ミュージアムのロゴは「温泉水の循環」とひらがなの「ゆ」がモチーフ

  • シーン1:床面映像により地底へ意識を向け、自分自身が水となって地中に染み込み、地中を旅するマインドを醸成する

    シーン1:床面映像により地底へ意識を向け、自分自身が水となって地中に染み込み、地中を旅するマインドを醸成する

  • シーン2-1『灼熱の迷宮』:地下深くの高温流体の中を進む体験エリア

    シーン2-1『灼熱の迷宮』:地下深くの高温流体の中を進む体験エリア

  • シーン2-2『断層の迷宮』:地下の岩盤の隙間を進む

    シーン2-2『断層の迷宮』:地下の岩盤の隙間を進む

  • シーン2-3『湯だまりの世界』:温泉水となり地上に湧出する前の、地下の湯だまりを表現している

    シーン2-3『湯だまりの世界』:温泉水となり地上に湧出する前の、地下の湯だまりを表現している

  • 来館者自らが体験した温泉の旅を改めて解説する場を設けることで、温泉への理解をさらに深める

    来館者自らが体験した温泉の旅を改めて解説する場を設けることで、温泉への理解をさらに深める

  • シーン3:蛇口や桶などを設えた別府の銭湯をモチーフとしたシアターでは、地獄と人の過去から未来へのストーリーを伝える

    シーン3:蛇口や桶などを設えた別府の銭湯をモチーフとしたシアターでは、地獄と人の過去から未来へのストーリーを伝える

  • 受付:アイキャッチである湯けむりをモチーフとした造作照明は大分の竹細工職人の手によるもの

    受付:アイキャッチである湯けむりをモチーフとした造作照明は大分の竹細工職人の手によるもの

  • カフェ・展示入口:開放的な空間で中庭の湯けむりを眺めながら地元の食材とコーヒーを楽しめるカフェを併設し、ゆっくりと時間を過ごせる

    カフェ・展示入口:開放的な空間で中庭の湯けむりを眺めながら地元の食材とコーヒーを楽しめるカフェを併設し、ゆっくりと時間を過ごせる

  • 別府鉄輪 地獄温泉ミュージアム
  • シーン1:床面映像により地底へ意識を向け、自分自身が水となって地中に染み込み、地中を旅するマインドを醸成する
  • シーン2-1『灼熱の迷宮』:地下深くの高温流体の中を進む体験エリア
  • シーン2-2『断層の迷宮』:地下の岩盤の隙間を進む
  • シーン2-3『湯だまりの世界』:温泉水となり地上に湧出する前の、地下の湯だまりを表現している
  • 来館者自らが体験した温泉の旅を改めて解説する場を設けることで、温泉への理解をさらに深める
  • シーン3:蛇口や桶などを設えた別府の銭湯をモチーフとしたシアターでは、地獄と人の過去から未来へのストーリーを伝える
  • 受付:アイキャッチである湯けむりをモチーフとした造作照明は大分の竹細工職人の手によるもの
  • カフェ・展示入口:開放的な空間で中庭の湯けむりを眺めながら地元の食材とコーヒーを楽しめるカフェを併設し、ゆっくりと時間を過ごせる

撮影:針金 洋介

実績について

概要 大分 別府温泉の「別府地獄めぐり」に訪れる幅広い層の方々に、温泉そのものの価値と保全の必要性を伝えるミュージアムです。敷地内に湧出する源泉から噴出する蒸気を囲むように配された円弧状の建築の中を巡りながら、2つのシアターで温泉循環のしくみについて伝え、さらに雨水から温泉水になるまでのストーリーを体験。自然の恵みである温泉の歴史と物語を次の世代に伝播させることを目指した、アカデミック性とエンターテインメント性を併せ持つ施設です。
課題・テーマ 有限な資源である温泉についての理解を促し、未来へつなげていく必要があるというメッセージを、体験を通して伝えること。
解決策・実現策 かつて忌み嫌われ「地獄」と呼ばれた温泉。先人たちの努力により現代では人々に愛される存在となっている一方、湧出量が年々減少していることはあまり知られていません。そこで、約50年の歳月をかけて雨水が別府の地下で泉質形成されていく抽象的なプロセスを、シアターとアートインスタレーション空間により表現。祖父母の時代の雨が今の私たちを癒す温泉となり、さらに今の雨が孫の代の温泉としてつながっていくという“人目線”のストーリーに仕立てることで、地質学的50年を身近に感じられるようにしました。
また、来館者自らが水分子となり地中空間を進みながら、イオンを擬態化させた多種多様な「スタンプ」を集め、最後にはスタンプをもとに選定された泉質の温泉になるというゲーム性の高い仕掛けも導入。それぞれのコンテンツを通じて温泉の循環を自分ゴトとして捉え、温泉の価値を体感として訴求する、没入感の高いミュージアムとしています。
環境配慮設計 ユニバーサルデザイン:身障者対応トイレのほか、様々な身体状況の方々、乳幼児連れの方など、多様な来館者に対応できる「だれでもトイレ」を設置しています。

基本情報

事業主 株式会社 Dots and L
業務範囲 施設コンセプト企画、展示企画、総合ディレクション、内装デザイン・設計、内装制作・施工:株式会社丹青社
建築設計:岡田祐介建築設計事務所
建築施工:長幸建設株式会社
担当者 総合ディレクション:原口 純平
デザインディレクション:那須野 純一
展示企画:真家 聡、西村 愛望
デザイン・設計:那須野 純一、小川 真大
展示制作・施工:佐竹 敬司、藤原 将
プロジェクトマネジメント:平石 聡
所在地 大分県
オープン日 2022年12月
ウェブサイト https://jigoku-museum.com
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原口 純平

総合ディレクション

原口 純平

主に大型複合商業施設における全体環境デザイン業務を担当しながら、専門店、セレモニーホール、展示空間等、幅広い分野のデザインに従事。クライアントの抱える課題解決と対話を重視したデザインで空間の価値を高めている。

主な実績

サクラマチ クマモト、マークイズ福岡ももち、久留米典礼会館、トヨタ自動車九州PR館シアター改修、アインズ&トルペ新宿東口店、ラゾーナ川崎 プラザダイニング・セレクション ほか

※実績紹介に記載されている情報は、掲載時点のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

那須野 純一

デザインディレクション、デザイン・設計

那須野 純一

アミューズメント施設・エンタテインメント施設を中心に商業空間のデザインを担当したのち、プロモーション部門に異動し、ノウハウを培う。現在では商業施設全般を担当。「人のこころを豊かにするデザイン」を大切に、エンドユーザーがわくわくする仕掛けをふんだんに用い、遊び心あふれる空間づくりを心がけている。また事業の成功のため、川上から企画・提案をおこない、事業主とともに、エンドユーザとともに、場の成長を楽しめる施設づくりを目指している。

主な実績

別府鉄輪 地獄温泉ミュージアム空庭温泉 OSAKA BAY TOWER、スパリゾートハワイアンズ 流れるアクアリウムプール「フィッシュゴーランド」・「ビッグアロハ」、横浜ベイホテル東急 ダイニング、Orbi Yokohama(オービィ横浜)、ジブリ立体造形物展 ほか
小川 真大

デザイン・設計

小川 真大

オフィス・ショールーム等ビジネス分野の空間づくりを経て、2019年よりミュージアム、ホスピタリティ、金融機関など、幅広い分野の経験を重ねる。粘り強く課題と向き合い、クライアントの想いをかたちにし、利用者の心に残るような空間づくりを心がけている。

主な実績

マリンワールド海の中道 九州水の森、KDDI DIGITAL GATE ほか