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中央区立郷土資料館

図書館と融合した展示空間で、中央区の歴史文化の魅力を次世代に伝える

中央区の歴史がイラストとストーリーによって刻まれたビジュアル空間。


事例概要

図書館を中心とした複合施設「本の森ちゅうおう」に併設された新しい郷土資料館。本の背表紙をイメージさせる一つ一つの図形には、中央区の歴史などの情報を親しみやすいイラストを使いながらグラフィカルに展開。映像や収蔵資料展示も本のテイストを活かし、中央区の魅力に覆い尽くされるような壁一面の本棚表現としています。また、「本」をかたどる棒状のパーツを文字や記号に変化させ、サインとしても機能。館全体で統一感のあるデザインとしました。

課題/テーマ

図書館利用を目的とした来館者やこれまで利用頻度の少なかった若い世代にも中央区の歴史文化の豊かさや魅力に出会い、興味関心をもってもらえるような「図書館と融合した新しい郷土資料館」を実現すること。

解決策/実現策

図書館に併設するという施設特性を活かして「本を読む」行為をそのまま展示体験に持ち込み、本棚を模した壁面に展開するグラフィックや実物資料、インタラクティブなデジタルコンテンツを展示室に「配架」する空間を計画。これまでの郷土資料館のイメージを変えるビジュアルインパクトによって新たな来館者層の興味を惹きつけ、さらに地域資料室などの図書資料へと誘う新しい郷土資料館のあり方を追求しました。

事業主
中央区
業務範囲
展示企画、デザイン・設計、制作・施工、映像制作
当社担当者
展示ディレクション:加藤 剛
展示企画:丹青研究所 西園 記代子
デザイン・設計:石河 孝浩、森北 沙恵子
制作・施工:加藤 勝実、高橋 一孫
映像:丹青研究所 塩田 達郎
プロジェクトマネジメント:田沼明、杉山一樹、中尾友莉恵、三宅航平
受賞情報
「日本空間デザイン賞2023」 銅賞
「第57回日本サインデザイン賞」大賞・経済産業大臣賞
所在地
東京都
オープン
2022年12月

実物資料から床全面へのマップ、デジタルコンテンツまで、展示要素をビジュアルデザインに取り込み、ダイナミックに展開*

展示テーマに即して作成した展示冊子や関連書籍を実際に手にとって閲覧することができる

連結する9台のモニタでは、江戸時代の日本橋を描いた約12mの絵巻を一望でき、タッチ操作によって情報を得ることができる*

ビビッドなカラー展開によって図書館を利用する中高生やこれからの地域を支える若い世代への関心を促す*

図書との融合によって、これまで縁が薄かった来館者層にもひびくデザインを積極的に取り入れた

「本」をかたどる棒状のパーツは文字や記号に変化し、サインとしても機能する*

更新性の高いコーナーでは、棒状のラインパーツや解説シートの移動・張り替えができ、展示替えにも柔軟に対応できる

チラシやリーフレットも「本棚」を模した資料館のイメージを踏襲し、新しい郷土資料館としてのVI効果を高めている

撮影:栗原 平、株式会社ピップス*


展示ディレクション
加藤 剛

展示ディレクション
加藤 剛

プロモーション、商業施設設計を経て、現在は主に文化、コミュニケーションスペースのデザインディレクションを手がける。「背景にある物語」「おもてなしのサプライズ」「空間における皮膚感覚」を大切に、「訪れた方の人生をちょっとだけゆたかに」する施設づくりを心がけている。

※実績紹介に記載されている情報は、掲載時点のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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