佐賀県立九州陶磁文化館
歴史をたどりながら有田焼の価値と魅力に触れられる文化観光拠点
ヨーロッパ向け磁器の里帰りの品々「蒲原コレクション(有田町所蔵)」に代表される貴重な収蔵品を交えながら有田焼の歴史をたどる
事例概要
日本磁器誕生の地であり、いまも時代のニーズに応えながら進化を続けるやきもののまち有田の佐賀県立九州陶磁文化館。世界に通用する文化観光拠点を目指し、常設展示室を「有田焼の歴史」としてリニューアルしました。
時代を追って「日本磁器の誕生」「技術の革新」「日本磁器の完成」「海を渡る」「暮らしを彩る」「新時代の幕開け」「今とこれから」の7つの部屋を巡ることで、有田焼を感じることができます。
課題/テーマ
世界に誇る有田焼の歴史的な背景や価値・魅力が、初めて訪れる人や外国人にも伝わるように常設展示を刷新し、産地を活性化させる文化観光拠点として再整備すること。
解決策/実現策
時代ごとの特色や背景を抽出し空間デザインに昇華した7つの部屋を巡る構成とし、歴史の知識がない人でも400年にわたる有田焼のストーリーを直感的に掴むことができる歴史展示を実現しました。さらに、時代を横断する4つの切り口で有田焼の価値を伝えるテーマ展示も設置し、ここを拠点として産地の観光へと誘う仕掛けを施しました。
環境配慮設計
ユニバーサルデザイン:展示は車いすにも配慮して高さを設定。また文化観光拠点としての役割を考慮し、キャプションまで日英併記を徹底しました。
文化財保存設計:破損防止のための固定方法や、展示替えの際の安全性に配慮した設計を行いました。
- 事業主
- 佐賀県
- 業務範囲
- 展示企画、デザイン・設計、制作・施工
- 当社担当者
- 展示企画:東中川華子、西村愛望
デザインディレクション、デザイン・設計:阪田まゆ子
制作・施工:阪田宏治
プロジェクトマネジメント:中川原謙二、辻隆裕
- 所在地
- 佐賀県
- オープン
- 2022年4月
撮影:株式会社 ナカサアンドパートナーズ
展示企画
東中川 華子
展示企画
東中川 華子
文化・エンターテインメント・プロモーション施設のコンテンツづくりや商業施設内レストルーム等のアメニティの向上まで、幅広い分野の企画を手掛ける。 ジャンルにとらわれることなく、強みであるバランス感覚を生かし、「クライアントのビジネスを成功させること」・「訪れるゲストのマインドを揺さぶり満足させること」の両立を大切にしたプランニングを志している。
デザインディレクション、デザイン・設計
阪田 まゆ子
デザインディレクション、デザイン・設計
阪田 まゆ子
博覧会、企業ミュージアム、工場見学施設等のデザイン・演出を多く手がける。空間をメディアととらえ、発信したいメッセージを可視化し、そこでしかできない体験をデザインすることを目指し日々活動中。
※実績紹介に記載されている情報は、掲載時点のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。