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実物資料中心の展示で「被爆の実相」を後世に伝える
撮影:株式会社 ナカサアンドパートナーズ
概要 | 2017年に改修した広島平和記念資料館東館に続き、本館の改修が行われ、全面リニューアルとなりました。被爆者の遺品や被爆の惨状を示す写真や資料を展示し、1945年8月6日、あの日広島に何が起こったのかを伝えます。被爆者や遺族の苦しみに向き合う場にするため、実物資料に重点を置く展示とし、「被爆の実相」を後世に伝えることを目指しています。 |
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課題・テーマ | 「被爆者の視点」を通して、計り知れない惨状の記憶を呼び起こす空間にすること。 |
解決策・実現策 | 8月6日の無差別的被害=「群」の展示を惨劇の光景に見立て、被爆者が彷徨った道筋を追体験するエリアと、被爆者それぞれの嘆き=「個」の展示とし、一人ひとりの絶望と苦悩に向き合うエリアの2つのエリアによって構成。この一連の風景を持って、さまざまな立場の被爆者の魂の叫びを世界中の人々の心に響かせる空間としました。 |
環境配慮設計 | メインコーナーの解説パネルを18カ国語かつ手話対応にする、音声ガイダンスを整備するなど、ユニバーサルデザインの実現につとめました。また、重要文化財指定を受けている建築(丹下健三:作)の構造を踏まえた展示の設置や重量配慮など文化財保存設計につとめています。 |
事業主 | 広島市 |
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業務範囲 | 各種調査、施設コンセプト計画、展示企画、デザイン・設計、制作・施工、コンサルティング、プロジェクトマネジメント、ウェブサイト制作、ブックレット制作 |
担当者 | プロジェクトリーダー:藤井明文 デザインディレクション:田中利岳 プランニング:小杉重信、西川瑛海 デザイン:内海理美、深野正典 サインディレクション:高橋賢治 CG制作:清水隆弘、平野友宏 制作・施工:加藤勝実 プロジェクトマネジメント:田沼明 |
受賞情報 | 「日本空間デザイン賞2019」KUKAN OF THE YEAR/日本経済新聞社賞 2019、博物館・文化空間 金賞 「第38回ディスプレイ産業賞」優秀賞(経済産業省商務・サービス審議官賞) 「第53回日本サインデザイン賞」入選 「D&AD賞2020(D&AD Awards 2020)」(イギリス)Yellow Pencil (Hiroshima Peace Memorial Museum) 「ICONIC AWARDS 2020」(ドイツ)Winner(Hiroshima Peace Memorial Museum) |
所在地 | 広島県 |
オープン日 | 2019年4月 |
ウェブサイト | http://hpmmuseum.jp/ |
タグ |
デザインディレクション
田中 利岳
ミュージアムを中心に、子ども関連施設や防災・震災関連施設など、多岐にわたる施設を手がける。各施設のテーマを空間デザインへと繋げる文脈を確立し、メッセージ性とアクティビティが広がる場へ仕立てることに強く力を注ぐ。「何度でも訪れたくなる施設づくり」をモットーに、全国を行脚中。
主な実績
※実績紹介に記載されている情報は、掲載時点のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
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